地域に生きるムラタ・ニュースリリース

Unique 3D MEMS Technology from a North European City with Rich Nature Helps Improve Automotive Safety

フィンランド ヴァンタ[Murata Electronics Oy]

ムラタは、急速に成長しているMEMS (Micro Electro Mechanical Systems) 市場での事業の強化、拡大に向け、2012年1月にフィンランドのMEMS専業メーカー、VTI Technologies Oy社を買収、VTI社は、Murata Electronics Oyと社名を変えてムラタグループの一員となった。

自動車、ヘルスケアおよび産業用途のための最先端MEMS

Murata Electronics Oy (旧VTI Technologies Oy) は、フィンランドのヴァンタに立地し、研究開発、生産および管理スタッフなどおよそ700人が勤務している。ガラスとメタルフレームからなるモダンな外観の建物には、MEMS素子の製造、MEMS部品の組み立て、出荷検査を行う最先端のクリーンルームが備えられている。

Murata Electronics Oy の歴史は、振り返れば、1991年にVaisala Technologis社がMEMS開発のジョイントベンチャーとしてフィンランドで設立されたことに始まる。その当時、MEMSは、大きな成長が見込める新技術として、すでに注目されており、設立当初の会社のビジョンは、自動車業界向けの主要サプライヤーになる、というものであった。今やこの目標は十二分に達成されているといえる。

成長を続けるMEMS市場

自動車の安全走行システムやヘルスケアデバイスといった用途を通じて、ムラタのMEMSセンサはクルマの安全性能や生活の質の向上に寄与している。今後数年間は、自動車の電子化とより高度なヘルスケア・モニタリングシステムの需要は増え続けるであろう。

フランスの調査会社Yole Developpementによれば、MEMS市場は2017年までに210億ドル市場になると予想されている。ムラタのMEMS技術を用いた高機能ジャイロスコープおよびコンボセンサは、特に大きく成長すると考えられる。

21年間の歴史の中で、VTI社は、自動車だけでなく、ヘルスケアなど他の分野においてもMEMS市場のパイオニアとして確固たる信頼を獲得できた。ムラタは、これらの分野で成長を続け、さらに環境・エネルギー分野などの新しい用途の開拓を目指す。

革新的な3D MEMS技術

ヴァンタの工場で製造されたMEMS加速度センサ、傾斜センサ、ジャイロセンサ、コンボセンサは、いずれも数多くの特長を持つ特有の3D MEMS技術を採用している。単結晶シリコンとガラスで作られた容量式センサは、半導体プロセスと社内で開発された特徴的なMEMS技術を組み合わせたものである。安定した性能、低消費電力、堅牢なパッケージを実現、さらなる小型化設計により、お客さまのニーズに最適なソリューションを提供できる。

ムラタのMEMSセンサは、農業、鉱業、林業、その他、船舶やオフロード走行などの非常に厳しい環境下でも十分に性能を発揮する。ムラタのMEMS技術を用いたコンボセンサは、お客さまへ最適なソリューションが提供できた良い事例といえる。お客さまと協同で開発し、他のどれよりも小型化、高信頼性、コスト面で高い付加価値をもたらした。

MEMSに託す想い

Murata Electronics Oyの社長兼CEOの後呂 (うしろ) は、MEMSに関して次のように想いを語っている。

「私達 (Murata Electronics Oy) は、大きな成長目標を持っている。MEMSに関するあらゆる専門技術をベースとして、特にジャイロとコンボセンサをムラタの世界中のお客さまに提供していく。

私達は、独自のMEMS技術を開発しつつ、Murata Electronics OyをムラタのグローバルなMEMSの研究開発・生産センターと位置付けようとしている。このセンターは、ムラタのセンサビジネスの中心となり、ここに蓄積されたMEMSのノウハウは、世界中のムラタのお客さまへ製品やサービスとして提供される。

先ごろ統合プロセスは終了し、ヴァンタの工場で製造されるすべてのMEMS製品は、ムラタの販売網を通じて、世界中で販売されるようになった。材料、技術、アプリケーションなどそれぞれの切り口でムラタと旧VTI社のノウハウを組み合わせることにより、さらに成長していきたい」

Murata Electronics Oy 情報

  • 1991年設立、2012年買収によりムラタグループの一員となる。
  • 従業員約700名
  • MEMS素子、加速度センサ、傾斜センサ、ジャイロセンサ、コンボセンサの製造
  • すべてのMEMS素子をクラスISO4-ISO8のクリーンルームで製造
  • ISO9001、ISOTS16949、ISO14001規格 認証取得

ヴァンタ - 歴史、自然、有名ドライバー

ヴァンタは、フィンランドで4番目に大きな都市で、2,240.4km2のエリアに約20万人が暮らしている。また、約150万人の人口を有し、複数の独立した都市からなるメトロポリス、ヘルシンキの一部でもある。

ヴァンタは、"王の道"と呼ばれる古い中世の街道が有名である。ストックホルムとサンクトペテルブルクの間を結ぶこの街道は、バイキングの時代に建設され、王の特使らに利用されていた。当時の木造の橋や道路の一部は、今もまだ変わらずに使用されている。フィンランドのすべての都市部と同じく、ヴァンタでは自然を常に近くに感じる。ここでは、サウナはもちろん、フィンランドの人々が愛してやまない多くのアウトドア活動も楽しむことができる。

市内を流れるヴァンタ川は、サケ釣りやボート遊び、急流下りが楽しめることで有名である。当地の人々は、夏には湖で泳いだり、野生動物を観たりして楽しみ、雪に覆われる冬の間は、クロスカントリースキーを楽しむ。Murata Electronics Oyは自動車業界でよく知られているが、ヴァンタもまた、自動車にゆかりのある土地といえる。

ミカ・ハッキネン氏とミカ・サロ氏は、ヴァンタ出身のF1・ドライバーとして有名で、ムラタMEMS工場からわずか数キロのところには、"ミカ・ハッキネン広場"がある。

Vantaa

2012年、2013年ムラタの世界記録ニュースリリース

2012年6月

世界最小・最大容量!
HiQタイプ積層セラミックコンデンサ0.4×0.2mm、22ピコファラッド 量産開始

世界初!!
スマートフォンなどモバイル機器向け「インターポーザ基板付き積層セラミックコンデンサ」の量産開始

2012年8月 世界最高インダクタンス値を実現!!
スマートフォン用超小型0603サイズ高周波チップインダクタの量産開始 -LQP03TN_02シリーズ-

世界初!!
SATA GenII・GenIII対応 超小型薄膜フィルムタイプチップコモンモードチョークコイル量産開始

2012年9月

世界初、世界最小 積層セラミックコンデンサ 0201サイズの開発

世界最大容量を実現!!
導電性接着剤実装が可能!150℃対応自動車向け積層セラミックコンデンサGCGシリーズの量産開始

世界最小! 低消費電流!!
スマートフォン用送信モジュールの量産開始

世界最小最薄!業界最高レベルのパワー密度を実現!
電気二重層キャパシタ (DMFシリーズ) の量産開始

世界初、世界最小チップインダクタ0201サイズの開発

2012年10月 世界最大容量を実現!!
150℃対応自動車向け樹脂外部電極チップ積層セラミックコンデンサGCJシリーズの量産開始
2013年3月 超小型0402サイズで世界トップのQ特性を実現!!
0402サイズ高周波チップインダクタLQP02TQシリーズの量産開始