地域に生きるムラタ・ニュースリリース

RF SOIの創始者 RF市場の最大の課題を解決する

Peregrine Semiconductor

Peregrine Semiconductorは2014年12月にPeregrine Semiconductorのブランドを保ちつつムラタグループの一員となった。

当社は高性能な無線向けIC (RFIC) を提供する先進的なファブレスの会社である。

当社はUltraCMOS®技術という特許化された先進的なSilicon on Insulator (SOI) 技術を活用することでRF (Radio Frequency) のデジタルとアナログ機能を1つのチップに集積した設計を行い、高性能なRFICを製造することを可能としている。

1988年の創業以来、RF SOIの優位性を追い続け、今日では当社の製品はその集積化と優れた特性により、RF市場からの厳しい要求を満たすために欠かすことのできない存在となっている。

ムラタによる買収後、当社は2事業部体制でビジネスを拡大させる役割を担っている。

一つはハイパフォーマンスアナログ事業部、もう一つはモバイルワイヤレスソリューション事業部である。

事業拡大を実現するために、当社は2015年に140人の新規雇用を行った。現在、全世界で400人を超える従業員を抱えている。

本社はアメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴ、その他イリノイ州のアーリントンやイギリスのレディング、韓国の城南 (ソンナム) 、中国の上海にオフィスを構えている。

RF SOI のファウンダーとして

当社のUltraCMOS®技術は、従来は特殊なプロセスを用いることでしか得られないような高いレベルの性能を、標準的なCMOS-すなわち半導体プロセスとしてもっとも広範囲に使われている技術-の持つさまざまな優位性と両立させることを可能としている。これによりUltraCMOS®技術はミックスドシグナルプロセスにおいてGaAs、 SiGe、BiCMOSおよびバルクCMOSなどの競合技術と比較して、RF性能と低電力、高集積を求められるアプリケーションに対する卓越した解が提供可能となる。

ムラタのPeregrine Semiconductor買収完了のお祝い

ムラタのPeregrine Semiconductor買収完了のお祝い

UltraCMOS®技術の源流は1970年代、アメリカ政府による研究開発にある。創業者のRon ReedyとMark Burgenerは、将来に求められる性能と集積化を実現するためには、SOI基板を使ったRF技術の構築が必要と確信していた。

困難を乗り越えて先進的なSOI技術が商業的に実現可能な段階が視野に入った後、1988年にReedyとBurgenerは同僚のGraham Garciaと共同で、後にUltraCMOS®技術の研究成果に関する論文を発表した。それから2年後の1990年、当社は3人目の共同創業者であるRory Mooreを加えて設立され、1993年に最初のUltraCMOS®技術の特許が登録された。

その後、高特性や高信頼性、値ごろ感が相まって、RF SOIの画期的な拡大を後押しすることになっていった。2004年にはムラタとの関係が始まり、その後10年を超える成長を支えていくこととなった。

RF市場の最大の課題を解決へ

当社はRF市場における最大の課題を解決していくことに力を注いでいる。多くの当社の製品はこれまで世の中になかった製品か、もしくは工業的に実現不可能と考えられていた問題を解決する製品である。例をあげると、ケーブルモデムのDOCSIS3.1という規格を満足させるためのRFスイッチの開発がある。DOCSIS3.1の工業規格を満たすことは非常に難しいが、当社の製品PE42722とPE42723は、その高線形性によりケーブルモデム内で2つのupstream/downstreamバンドを切り替えることを可能としている。これらのスイッチは、すでに複数のDOCSIS3.1に認証された製品の中に使われている。

UltraCMOS®技術を利用したウェハ

UltraCMOS®技術を利用したウェハ

当社の前例にとらわれない課題解決への積極的な文化が、世界初の製品を生み出す原動力である。2015年1月、当社は世界初のDCでの動作保証を加えたRFスイッチ、True DC RF スイッチを発表したところ、この製品はElectronic Products誌で2015年の “Product of the Year” に選ばれた。2015年2月、40GHzで動作可能なスイッチを上市し、RF SOIの高周波領域での新たな道標を打ち立てた。2015年7月にはGLOBALFOUNDRIES 社との協業で、RF SOIとして初の300mmウェハ技術であるUltraCMOS®11技術を導入した。当社の革新的な製品と技術は200を超える登録済みもしくは出願中の強固なパテントポートフォリオによって支えられている。

当社の製品群はRFスイッチ、デジタルステップアッテネータ、デジタルチューナブルキャパシタ、チューニングコントロールスイッチ、パワーリミッター、フェーズロックループ、ミキサー、プリスケーラー、DC-DCコンバータ、モノリシックフェーズアンドアンプリチュードコントローラで構成されている。これらの製品は車載、有線、IoT (Internet of Things) 、陸上移動無線、ミリタリ、携帯端末、レーダー、宇宙、計測器、Wi-Fi®、無線インフラ市場において各市場を牽引するお客様から信頼に足りうる選択肢と見なされており、これまでに4,000を超えるお客様に25億個以上のUltraCMOS®技術を利用した製品を出荷している。

イノベーターの楽園-サンディエゴ

当社の本社はテクノロジー企業が集まるサンディエゴのソレントバレーエリアに位置しており、近くには通信市場の巨人Qualcomm社がある。当社の従業員の85%以上はサンディエゴ本社勤務である。

すばらしい気候に加えて、113kmにわたる美しいビーチとテクノロジー分野での強みにより、サンディエゴはイノベーターにとっての楽園と言われている。サンディエゴはカリフォルニア州の南西にあり、ロサンゼルスから193km南、メキシコのバハ・カリフォルニア州ティフアナから32kmの距離に位置する。人口は138万人で、これは全米で8番目、カリフォルニア州で2番目の規模である。サンディエゴは先端研究のハブ拠点として知られており、多くのバイオテクノロジー、エレクトロニクス、通信およびソフトウェアのトップ企業が拠点を構えている。

2015年にNational Geographic誌はサンディエゴをその「テクノロジー分野の強み、地域に住むイノベーター、環境保護活動、スマートパブリックの進捗、そして比類なき生活の質」によって世界で最もスマートな市の一つにあげた。

アトラクションとしては世界的に有名なサンディエゴ動物園やサンディエゴ動物園サファリパーク、シーワールド サンディエゴやレゴランド・カリフォルニアがあげられる。全米で最大の都市文化公園のバルボア公園には、15の博物館、数多くのギャラリー、美しい庭園、トニー賞に輝いたオールドグローブ劇場と先述のサンディエゴ動物園がある。

2015年・2016年ムラタの世界記録ニュースリリース

2015年1月9日 面実装タイプで世界最高精度! ロータリポジションセンサの開発について別ウィンドウで開く
2015年2月24日 可変抵抗方式で世界最小! ロータリポジションセンサの開発について別ウィンドウで開く
2015年3月31日 世界初! 0603サイズ、1000pFの温度補償用積層セラミックコンデンサ別ウィンドウで開く
2016年1月25日 世界最高のQ特性! 0402サイズ (0.4×0.2mm) 高周波チップインダクタの量産開始別ウィンドウで開く