設計技術

高周波回路設計技術

より多くの通信回線やチャンネルを確保でき、大容量の情報を高速に伝送できる高周波帯域の開発が急速に進んでいます。金沢村田製作所では、GHz帯域で使われるSAWデバイスをはじめとした、さまざまな高周波電子部品を開発してきました。高周波・超高周波の領域では、キャパシタやインダクタの寄生要素が発生するため、配線や素子間には非常に複雑な電磁的結合が現れてきます。こうした「回路図には記載されない見えない部品=寄生成分」が複雑に絡み合うため、設計にあたっては高度な電磁界解析のノウハウが必要とされます。金沢村田製作所では、これまでの膨大なカット&トライの経験とそこから得られたデータをもとに、要求される電気特性や、素子のサイズ、セラミックス素材の種類などの変数に対応できる独自の設計技術・シミュレーション技術を確立。これによりマイクロ波素子を集積したモジュールなどの複雑な製品の開発もよりスピーディーに行えるようになり、量産までのターン・アラウンド・タイムの大幅な短縮を実現しています。


 
 

弾性波応用技術

「弾性」とは応力によってひずみを生じた物体が、応力を取り除くともとの状態に戻る性質。こうした性質を持った弾性体中を伝わる波を総称して弾性波と呼んでいます。金沢村田製作所のSAWデバイスは、弾性波の中でも、物体の表面に沿って伝播する波の性質を利用したデバイスです。金沢村田製作所はこれまで、弾性表面波の中のレイリー波や、世界で初めてとなるBGS波を利用したSAWデバイスを製品化してきました。今後も引き続き、同じ弾性波の一種である「ラブ波」や「静磁波」といった様々な「波」を新しいデバイス開発に応用すべく研究を続けていきます。

社内製有限要素解析システム

ムラタグループでは、電磁界、熱、応力、音波、圧電解析など広範囲にわたる解析が可能な独自のシミュレーションシステムを構築しています。設計者の技量によらず最適のパラメーターを自動で探索できる「自動最適化技術」や、高度な電磁界シミュレーション機能などを取り入れ、商品開発のスピードアップを強力にバックアップするツールとして活用されています。右図は弾性表面波の振動する様子が克明に描き出され、実験では観測できない素子の動作を視覚化することに成功しています。