センサジャイロセンサ

ジャイロ検出のための素子構造、検出原理。ムラタのジャイロセンサの特徴について説明します。

ジャイロセンサ

物体の動きは、3つの直角方向への並進と3本の直交軸周囲の回転で定義される6自由度で定量的に示すことができます。このうち、回転の3方向についての動きは、ジャイロスコープ、または単に「ジャイロ」とも呼ばれる角速度センサで測定されます。ジャイロは加速度計と同様に、運動の第二法則に基づいて作動します。ニュートンの運動方程式に回転の要素が加わるとき、その運動を説明するものとしてしばしば登場するのが、見かけの力を示す数学用語「コリオリ力」です。ジャイロは回転のコリオリ力への変換に基づいて作動します。また、ジャイロが作動するには一次運動またはフィード運動が必要となります。コリオリ力は2つの直交する動きの結果として生じる力であり、またこれらの両方に対して直交するように発生します。

MEMSジャイロでは従来型のような耐久性に優れたベアリングを使用していないため、従来型のように継続的な回転を一次運動とすることはできません。その代わりに、MEMSジャイロでは機械的振動を一次運動として利用しています。振動型ジャイロが一次運動の方向と直交する軸上の角度変化にさらされると、波状のコリオリ力が発生します。これにより、一次振動および角速度の軸と直交する2次振動が、一次振動と同じ周波数で発生します。この連成振動の振幅は角速度を判断する尺度となり、ジャイロでは容量性が検知されます。

単軸ジャイロには、最高のロバスト性/信頼性を備えた設計原理が採用されています。このジャイロは多くのMEMSジャイロにとって設計上の課題となるスプリアスや振動に対する妨害感受性を大幅に抑制します。村田製作所ではこれらの革新的なジャイロデザインについて、水平/垂直両方向の感知軸について特許を取得してきました。これらは自動車はもちろん、その他の高精度ジャイロにおいても広く使用されています。