セラミックコンデンサのFAQQ直流に対する漏れ電流(リーク電流)の規格値を教えてください。

A
直流に対する漏れ電流(リーク電流)の規格値は規定しておらず、絶縁抵抗値で規定しております。
絶縁抵抗の規格値とアイテムの定格電圧からI=V/Rの計算式で以下の様に漏れ電流を推定することは可能です。
但し、弊社で規定している絶縁抵抗の規格値を基に算出した値であり、保証は、あくまで絶縁抵抗の項目でさせていただいております。
1. 絶縁抵抗規格値から漏れ電流(リーク電流)を求める方法
例:GRM033R61H102KA12の場合
(1) GRM033R61H102KA12の保証性能の絶縁抵抗の規格値を確認します。
項目 規格値 試験条件
(関連規格:JIS C5101, IEC60384)
絶縁抵抗(常温) 10000MΩ以上 測定温度:常温
測定箇所:端子間
測定電圧:定格電圧
充電時間:1min
充放電電流:50mA以下
(2) I=V/Rに絶縁抵抗規格値の10000MΩと品名GRM033R61H102KA12の定格電圧の50Vを代入します。
(3) I=50/10000M
(4) I(漏れ電流/リーク電流)=0.005μA以下
2. ΩFから絶縁抵抗の規格値を求めて、漏れ電流(リーク電流)を算出する方法
例:GRM188R60J106ME47の場合
(1) GRM188R60J106ME47品名の保証性能の絶縁抵抗の規格値を確認します。
項目 規格値 試験条件
(関連規格:JIS C5101, IEC60384)
絶縁抵抗(常温) 50ΩF以上 測定温度:常温
測定箇所:端子間
測定電圧:定格電圧
充電時間:1min
充放電電流:50mA以下
(2) 上表よりGRM188R60J106ME47の絶縁抵抗規格値は、50ΩF以上になります。
(3) 単位がΩFは抵抗と静電容量の積になっているので、品番の静電容量値で50ΩFを割って絶縁抵抗値を求めます。
(4) 絶縁抵抗=50ΩF/10μF
(5) 絶縁抵抗=5MΩ (μ=10-6、M=106
(6) I=V/Rに絶縁抵抗規格値の5MΩと品名GRM188R60J106ME47の定格電圧の6.3Vを代入します。
(7) I=6.3/5M
(8) I(漏れ電流/リーク電流)=1.26μA以下

絶縁抵抗値の単位
絶縁抵抗の単位は、抵抗[MΩ]、またはCR積[MΩ・F]で表します。
CR積[MΩ・F]は公称静電容量と絶縁抵抗の積です。
品番によって単位が異なりますので、各品番の詳細スペックシート詳細スペックシートとは
でご確認ください。

【用語説明】
*ΩFとは?
絶縁抵抗の単位の1つです。
絶縁抵抗の規格値を公称静電容量値と絶縁抵抗の積 (CR積) で規定しているものは、単位がΩFとなっております。
一般的には単位容量(μF)当たりで絶縁抵抗が決まり、容量によって絶縁抵抗が変動する大容量コンデンサでは、単位にΩFを使用して
静電容量値によって絶縁抵抗の規格値を決めています。

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