従業員への責任と行動

ムラタでは、大事な価値観としてCSとES※を掲げ、これらの向上によるイノベーションの実現を目指しています。CS とは、「お客様が認めてくださる価値を創造し、提供し続けること」です。ES とは、「仕事を通じて従業員一人ひとりがやりがいを感じ成長し続けること」です。これらを日々の仕事の中で実現できる企業でありたいと考えています。このような風土の醸成に向けて、様々な環境整備や取り組みを行っています。

※CSとES
一般的には、CSがCustomer Satisfaction (お客様満足)、ESがEmployee Satisfaction (従業員満足) ですが、ムラタでは、CSを(価値の創造と提供)、ESを(やりがいと成長)と定義しています。

人権の尊重

人権・労働に関する方針の制定と運用

ムラタは、労働における基本的原則および権利に関する国連やILOの精神はもとより、RBAをはじめとした社会責任についてのグローバルな基準を支持し尊重することとし、人権・労働に関する方針を定めて、すべての労働者の人権と労働を尊重します。またその運用を促進するために、マネジメントシステムを導入して取り組んでいます。

人権・労働に関する基本方針

私たち(株式会社村田製作所および村田製作所グループ会社)は、ムラタで働くすべてのものが遵守すべき規範として「CSR憲章」を定めています。なかでも人権が普遍的かつビジネスにおける重要な課題であり、持続可能な企業活動を展開していくうえでの社会的責任のひとつであると考え、私たちは「人権と労働」に関する「基本方針」を定め、人間性尊重を基本理念とし、人権を尊重し、これを擁護する取り組みを進めていき、万が一「基本方針」に反する事態が生じた場合は、適切な是正措置を行います。

そして私たちは、サプライチェーンを通じて関わるすべての企業と人々が、この方針の趣旨を支持し、社会的責任を果たす(行動する)ことを期待します。

  1. 基本的人権の尊重:
    私たちは、各国の文化・宗教・慣習・歴史を尊重し、憲法や法令で保障された基本的人権を尊重し、これを擁護し、侵害することはいたしません。

  2. 非人道的扱いの禁止:
    私たちは虐待や各種ハラスメントをはじめとする過酷で非人道的な扱いは許しません。

    ・各種ハラスメント、性的虐待、体罰、精神的もしくは肉体的な抑圧、言葉による暴力などにより、従業員が脅かされ恐怖を感じることのない職場を保証します。

  3. 強制労働・児童労働の禁止:
    私たちは、事業活動に関わるすべての段階において任意であることを保証し、強制労働や児童労働はおこないません。

    ・パスポート、政府発行の身元証明書および渡航文書等すべての法的文書は、従業員が保管管理するものとし、原本の引き渡しを求めません。
    ・雇用に関して、いかなる形式の手数料、保証金も徴収しません。
    ・雇用契約においては、従業員が理解できる母国語で契約をおこないます。
    ・公的機関が発行した書類に基づき年齢確認を厳格におこない、15歳未満の児童を雇用しません。

  4. 差別の禁止:
    私たちは、雇用における差別をなくし、機会均等と処遇における公正を実現していきます。

    ・採用、昇進・昇格、評価、研修・教育、賃金、福利厚生、賞罰、解雇などの雇用慣行において、年齢、障がいの有無、民族、性別、婚姻区分、国籍、政治的所属、人種、宗教、性的指向、性同一性と性表現、労働組合への加入等によるあらゆる差別をなくします。
    ・妊娠および育児を理由とした、減給、降格、解雇などの不当な差別はおこないません。
    ・法令または身体の安全や職場の安全確保の場合を除き、妊娠検査やその他医学的検査(B型肝炎やHIVなど)を求めないものとし、また検査結果にもとづく不当な差別はおこないません。

  5. 労働者の権利の尊重:
    私たちは、グローバルな基準を尊重し、事業活動をおこなう国の法令にもとづき、従業員による団体の運営を尊重し、相互信頼にもとづくオープンなコミュニケーションを大切にしていきます。

    ・法によって認められた権利として、労働組合、労働者委員会等に代表される団体を結成する、もしくは参加する権利を尊重します。
    ・妨害、差別、報復、ハラスメントを受けることなく団体交渉をおこなう権利を尊重します。

  6. 適切な雇用条件 (労働時間と賃金) の確保:
    私たちは、グローバルな基準を尊重し、事業活動をおこなう国の法令の定める範囲内で労働時間・休日・休暇を適切に管理していきます。また、すべての賃金関連法を遵守したうえで給与を支払い、不当な減額はおこないません。

    ・信頼できる労働時間管理のシステムを構築し、労働にかかわる時間、休日を正確に記録するとともに守るべき労働時間管理のルールを逸脱することがないよう未然に管理します。

人権労働マネジメントシステム

ムラタでは、「人権労働に関するマネジメントマニュアル」を定め、「人権と労働に関する基本方針」に基づく取り組みを、より効果的・効率的に推進していきます。

運用体制

人権デューデリジェンス

国内各事業所において、「人権・労働マネジメントシステム」を構築し、リスクアセスメントの実施し、目標および計画立案と運用、監視および評価と是正を実施し、年1回のマネジメントレビューを通して、確実なPDCAサイクルを目指していきます。こうした既存事業所における取り組みだけでなく、新しい事業所の建設および増設時には、様々なアセスメントを実施し、地域環境への影響評価を行うことで人権への配慮を進めています。

協力業者との協働

ムラタでは、製造現場において多くの協力業者の方々との協働を行っています。協力業者の社員も含め、ムラタで働くすべての人が、「人権・労働に関する基本方針」と「EHS防災方針」を理解し遵守する必要があることから、協力業者各社についても、ムラタの方針に賛同していただくとともに、その取り組みを図ることを通じて、ムラタの方針を徹底するように努めています。

不当な差別のない職場環境と人事制度づくり

ムラタはCSR憲章の「人権と労働に関する基本方針」に基づき、不当に差別しない職場環境と人事制度を構築しています。
私たちは一人ひとりの人権を尊重し、尊厳をもって対応します。

  •  強制労働はこれを禁じ、すべてのプロセスにおいて児童労働をおこないません。
  •  法に定める労働時間・休日・休暇・最低賃金の水準に留まらず、その向上を図るように努力しています。
  •  各国の法律に従い、結社の自由及び労働組合等に加わる権利を尊重し、組合との自由なコミュニケーションを促進します。
また、人権に対する従業員の意識を高めるために、人権と労働に関する基本方針を英語や中国語に翻訳して伝えるとともに、階層別教育の中で人権教育を実施しています。なお、海外も含めたすべての事業所・工場において、児童労働・強制労働は一切ありません。

*児童労働の発生を防ぐため、従業員の雇用に際しては身分証明書の確認を行っています。
過去5年間における児童労働の発生状況
年度 2014 2015 2016 2017 2018
発生件数 0 0 0 0 0

ハラスメント防止策

ムラタでは、ハラスメント防止策として、管理職だけではなく、リーダー等チームをまとめる役割のある従業員を対象に、毎年ハラスメント研修を実施しています (開催実績は下表の通り)。

また、万一ハラスメントや人権侵害が発生してしまった場合に備え、社内・社外ともに匿名でも対応可能な相談窓口を設け、コンプライアンス事務局が然るべき対応を行う体制を整えています。

上記研修の中では、職場でハラスメントの可能性が見られた場合の、一次対応ガイドラインも取り上げています。


開催回数 受講者数
2015年度 2回 48名
2016年度 2回 70名
2017年度 2回 71名
2018年度 4回 84名

村田製作所の実績

人材の採用と育成

人材の採用

ムラタでは社是に共感し、従業員に求める「自ら考え、自ら行動する」「周囲を巻き込みチームワークを大切にした仕事の仕方をする」「高い目標にチャレンジする」「こだわりを持って、最後までやり遂げる」「スピードを大切にする」の要素を持つ人を採用しています。この要素いずれに強みを持っているかは人によって違い、それが多様性に繋がると考えています。また、多様な人材の採用のために、バイタリティに溢れる人材を求め、積極的な中途採用も行っています。

また、女性の活躍を推進していくため、新卒女性総合職採用においては、女性比率目標(技術系10%、事務系40%)を掲げ、2019年度は各16%、56%と達成しました。


各人の特性を活かしたキャリア形成を促進

ムラタでは、一人ひとりの強み・持ち味を活かし、育み、能力を最大限に発揮できるようになるための教育や業務機会を従業員に提供しています。「人材育成基本方針」に基づき、各種の育成プログラムやキャリア形成支援を行っています。

人材育成基本方針と育成プログラム

ムラタでは、人材育成を最重要経営課題として位置づけ、継続的に取り組んでいます。その柱となる考え方として、「人材育成基本方針」を制定しており、浸透を図っています。


人材育成基本方針

個人の「育つ力」、上司・職場の「育てる力」、会社の「育む力」の3つの力を高めていくことで、育ち・育てあう風土を実現する。

  • 個人の育つ力: 全ての従業員の自律的な成長意欲
  • 上司・職場の育てる力: 育成への意識、マネジメント力
  • 会社の育む力: 上記2つの力を高める支援 (場や機会の提供) ※





※会社の「育む力」とは、個人の「育つ力」と、上司・職場の「育てる力」の双方を高める支援をすることを指します。
たとえば、個人の「育つ力」の支援として、階層研修、選択型研修、選抜研修、職能研修、自己啓発などを実施しています。
また、上司・職場の「育てる力」を高める支援としては、マネジメント力強化研修などを行っています。これらの取り組みを通じて、一人ひとりが安心して自らの強み・持ち味を活かし、育み、能力を最大限に発揮できるような風土の更なる醸成を目指しています。


個人の「育つ力」を高める取り組み事例

グローバルビジネスリーダー育成プログラム

ムラタでは、次世代のグローバルビジネスリーダーを育成していくための研修を強化して取り組んできています。具体的には、ムラタのグローバルビジネスリーダーに求められるコンピテンシーに基づき、コーチング・アクションラーニングを中心とした研修プログラムを実施しています。また、集合研修では、全世界のビジネスリーダー候補者を集め、将来のムラタの成長を支えるリーダー人材のネットワーク構築を図っています。


上司・職場の「育てる力」を高める取り組み事例

マネジメント力強化の取り組み

ムラタでは、管理者へのマネジメント力強化の取り組みを積極的に実施しています。そのひとつであるMMB (Murata Management Basic) 研修は、約8ヶ月の期間にわたり、集合研修と現場での実践を繰り返しながら取り組むプログラムです。ムラタグループ全体の職種や部門を越えた管理職メンバーが参加し、マネジメントの基本を学ぶとともに、マネジメントを実践する中でのさまざまな課題を語り合うことでお互いを高めあうことを狙いとしています。 2008年からプログラムを開始しており、2018年度末時点で累計1,368名が受講しています。 さらに、「管理職候補者を育成する責任は自分にある」というマインドセットの形成と、部下に対して「意図して業務を与える、内省化支援を行うこと」の重要性について理解を深めるワークショップも各地で開催しています。

社内教育研修制度 (PDF: 540KB)


個々人の特性を活かしたキャリア形成支援

ムラタでは、様々な価値観や経験、能力を持つ従業員が、自律的に自分のキャリアについて考えられる仕組みにしています。

若年層の従業員には「キャリア形成プログラム」を提供しています。キャリア面談を実施し、今後の仕事や自身の軸を、従業員と会社が一緒に考える機会を設けています。その結果を踏まえ、ジョブ・ローテーションを実施し、新たな職場で視野や人脈を広げ、新たな経験を積むことで、各人の能力伸長に繋げる取り組みを行っています。

中堅層の従業員には、貢献コース別人事管理制度を導入しています。この制度は、各人に期待される貢献のあり方 (マネジメント、専門職等) を明らかにし、それに応じた評価・育成を実現していくものです。中堅層以上の従業員が、自律的に「自分の中での働く意味と自分がどうありたいかを考え、それに向けて行動すること」ができるように、毎年キャリアワークショップを実施し、希望者には社内キャリアカウンセラーによるキャリア面談を実施しています。これらを通じて会社業績に自分の強み・持ち味をどう活用できるかを自ら考え貢献し続けること、そして強み・持ち味の伸長や開発をし続けることを支援しています。

中核層向けキャリアワークショップ実施実績

  開催回数 受講者数
2016年度 13回 約900名
2017年度 26回 約1,200名
2018年度 34回 約1,500名
※村田製作所の実績

世界レベルの技術者育成

ムラタは、技術の垂直統合を研究開発の根幹としています。技術者は固有の技術領域についての専門家でありながら、関連するほかの分野についても豊かな知識を身につけることが求められます。このような技術者のスキルアップを目的とした教育プログラムとして『技術教育講座』があります。各分野のトップレベルの技術者がインストラクタとなり、共通・基礎・専門講座の開催に協力し、技術者の育成を支援しています。また外部講師による社内講習会を開催し、社外の先端情報や学究的な情報に触れる機会も提供しています。「技術教育講座」は、国内オールムラタの技術者が多数受講しており、自己の能力向上に役立てています。今後は海外拠点においても『技術教育講座』の強化を図っていきます。

グローバルレベルでの人材のローテーション

ムラタでは、今後の海外での事業拡大を見越して、海外での人材採用を増やしてきました。こうした人材の積極活用を進め、グローバルでの適材適所の推進を目指したローテーション制度を2007年度に立ち上げました。海外の現地社員を日本や他国の関係会社に派遣するこの制度によって、2018年度までで累計517名のローテーションを実施しました。
この制度は、派遣された従業員本人のモチベーションアップや育成につながるだけでなく、全世界のムラタが一体となって経営課題に取り組んでいくための土壌の形成にも寄与しています。

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

多様な人材の活躍によるイノベーションの実現を目指します

ムラタにおけるダイバーシティ&インクルージョンとは、性別・年齢・人種など目に見えるものの多様性だけに留まらず、思考・知識・経験・視点など目に見えない特性や強みを受け入れ活かすことです。それによって、個々人がより成長し、その総和である会社の成長も実現していくと考えています。

従業員全員が共有する "Innovator in Electronics" のスローガンをもとに、多様な人材による更なるイノベーション (斬新なアイデアと自由な発想で新しいものを生み出すこと) の実現を目指して、ムラタにおけるダイバーシティ&インクルージョンを推進していきます。
地域別従業員数

ダイバーシティ&インクルージョンの推進にむけた取り組み

ムラタでは「浸透活動」「マネジメント層への理解促進」「属性に応じた施策の実施」の3つの軸で、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。


  主な取組み例
浸透活動
  • ダイバーシティ&インクルージョンをテーマとした役員主催研修の実施
  • M-DIP(Murata Diversity&Inclusion Plaza)の設置※
マネジメント層への理解促進
  •  社内講演会の実施
属性に応じた施策の実施
  • 女性活躍推進法行動計画の実行
  • シニア層へのキャリア研修・カウンセリングの実施 など

※M-DIPとは、従業員の多様な知見や能力、視点を活かしていくことを目的として2016年に村田製作所で立ち上げた委員会です。社内公募で集まったメンバーが、ダイバーシティ&インクルージョンに関するWEBサイトの開設、講演会の実施、対話会の実施等の推進活動を行っています。

女性活躍の推進

これまでムラタでは、多様な人材の採用や仕事と家庭の両立支援制度等の拡充、一人ひとりが持つ多様な力を自律的に開発し活躍するための環境整備・キャリア形成の支援を行ってきました。今後は「多様性」「自律」に加え、「インクルージョン (受容) 」を柱にし、自分とは異なる立場や考えも受け容れ、互いに活かし触発しあうことができる組織風土や意識を醸成し、一人ひとりの成長とイノベーションを実現していきます。女性の活躍推進に関しても、上記考え方の中で、より大きな役割発揮を促進していきます。そのために、女性活躍推進法の行動計画で「採用強化」「マネジメントの役割を担う女性の増加」「キャリア形成支援」「メリハリのある働き方の推進」を3カ年の重点目標に掲げて取り組みを進めています。


女性活躍推進法行動計画 (PDF: 168KB)


第一期女性活躍推進法行動計画の実績(2016~2018年度)

  取り組み
採用強化
  • 新卒総合職採用における女性比率の向上
    目標: 技術系10% 事務系40%
    実績 (2019年度) : 技術系16%・事務系56%
  • 女子学生むけセミナーの実施や女子学生むけ採用情報の発信
キャリア形成支援
  • 育児・介護休職者へ昇格機会を付与する制度改定
  • 若手・中堅従業員向けのキャリア教育の実施
メリハリのある働き方の推進
  • 制度の詳細については「従業員がいきいき働き続けられる職場作り」をご参照ください。

女性の活躍を応援しています。
女性の活躍を応援しています。

障がい者の雇用

障がい者と健常者は互いが区別されることなく、社会生活をともにするのが望ましいとする「ノーマライゼーション」の考え方に立って、雇用拡大と職場環境の向上に努めています。

村田製作所では、新卒採用に加え、中途採用も継続的に実施し、障がい者と健常者が共に働く場作りに取り組んでいます。なおM&Aなどによる急速な従業員数の増加もあり、相対的に障がい者の雇用率が低下していますが、雇用率充足に向けた各種施策を検討し、実行しています。
村田製作所 障がい者雇用率の推移

シニア層の働きがい向上

村田製作所では、シニア層の働きがい向上のための制度や自律的に自らのキャリアを考えるための機会を整えています。50歳到達時に実施する「キャリアマネジメント研修」で、自身が今までに積み上げてきた経験・技術・強み等の棚卸しをし、自身の価値観やありたい姿を踏まえたセカンドキャリアプランを描きます。研修後は、キャリアサポーター (社内キャリアカウンセラー) による面談を行い、セカンドキャリアの形成にむけた個別サポートをします。

さらに、シニア層が蓄積した知識や経験を活かせる業務機会を提供するための社内公募制度も導入しています。

これは社内各組織が特定の業務について知識・経験を有する人材を公募するもので、再雇用者も対象としています。シニア層のもつノウハウを活用し、社内に継承するとともに、定年退職後もやりがいをもって働ける職場を提供することを目的としています。

多様な個人を繋ぐ経営理念の浸透

ダイバーシティ&インクルージョンの推進により、一人ひとりの従業員の特性に基づく強みが発揮されることが期待できます。一方で、それらの多様な強みを共鳴させムラタのイノベーションにつなげるために、ムラタが大切にしている価値観を全従業員で共有することがこれまで以上に重要になります。

ムラタでは、役員自らが講師となってムラタの経営理念(社是)を伝える役員主催研修をはじめとし、職場で社是について話し合う素材の提供、国内および海外グループ会社でのワークショップ開催など、グローバルで社是の理解を深める施策を実施しています。また、入社やM&Aなど新たな従業員を迎える場面においては、ムラタの一員として社是への共感を生み出すことからスタートし、各人の多様なバックグラウンドを経営理念の実践に活かす土台づくりに注力しています。

従業員がいきいき働き続けられる職場作り

多様な人材が心身ともに健康的に活躍できる環境を目指して

ムラタでは、従業員が仕事だけでなく、家庭や地域社会における役割も果たすことで、人間的に成長し、豊かな人生観・キャリア観を醸成・獲得できると考えています。そのために、従業員一人ひとりが仕事と家庭を両立し、心身ともに健全な状態で価値創造ができる環境にしていくことが必要不可欠と認識しています。ムラタでは、生産性の向上や仕事と家庭の両立支援のため、柔軟な働き方を可能とする就労制度を積極的に導入し、多様な「働き方」の選択肢を整備してきています。

主な支援制度 (村田製作所)

次世代育成支援対策推進法に対応し、家庭と仕事の両立支援・キャリア継続支援の観点から法定を上回る様々な制度を導入しています。
育児のための短時間勤務 妊娠中もしくは小学校6年生年度末までの子を養育する場合、1日2時間を上限として勤務時間の短縮が可能
介護のための短時間勤務 要介護状態の家族を介護する場合、1日2時間を上限として勤務時間の短縮が可能
介護のための短日勤務 要介護状態の家族を介護する場合、週4日勤務が可能
早期復職者支援休暇 子どもが1歳未満で育児休職から復職する場合、子どもの年齢が6ヵ月未満であれば8日、6ヵ月以上1歳未満であれば4日の特別休暇を付与
時間単位有休
  • 年次有給休暇に加えて、30分単位で取得できる時間単位有休休暇を年間1日分付与
  • 半日有給休暇との併用を可能としている
こども看護休暇
  • 小学校卒業前までの子の看病・看護を目的として、子が1人の場合は年間5日間、子が2人以上の場合は年間10日間の特別休暇を付与
  • 看護・看護だけでなく、子どもの学校の臨時休業時も取得可としている
配偶者出産育児休暇 配偶者の出産前1週間以内または出産後、子どもが1歳到達するまでに10労働日 (3分割まで分割可能) の特別有給有休休暇を付与
配偶者海外同行休職 配偶者の海外転勤に同行するために、3年を上限として休職が可能
多目的積立休暇 年次有給休暇のうち2年間取得されず、消滅した有給休暇を年2日ずつ積み立てて、リフレッシュ・ボランティア・介護・看護・治療・育児などの目的で取得が可能
託児支援制度 共働き家庭で小学生以下の子どもを持つ社員を対象にケアリストの紹介・費用補助を実施

長時間労働に頼らない働き方の推進

これまでムラタでは労働時間適正化についての取り組みを行ってきました。経営層・管理職を対象とした労働時間・健康管理研修の実施や、心身ともに健全な状態を保てる働き方についての職場での対話を促進してきました。これらの取り組みによって、長時間労働の撲滅と時間外労働の削減を更に進めていきます。

こども参観日

次世代育成支援対策推進法の行動計画に基づき、次代を担う子供たちの健全な育成を支援するために、従業員の子どもを会社に招くイベントを各事業所で開催しています。親の働く姿や職場を見るという経験を通して、子どもたちが「働く」ことを肌で感じること、働く親への感謝の気持ちを育むことを目的にしています。


相互信頼に基づく安定した関係を構築

村田製作所では、電機連合加盟の労働組合が組織されています。
労使間の問題は相互理解と信頼によって、話し合いを基調に解決することを確認し、労使それぞれの立場から企業の発展と従業員の生活の安定を目指しています。労使にかかわる制度や基準の設置、その変更や見直しについてはすべて労働組合と協議し、双方合意のうえで実施しています。また、労働組合のない国内グループ会社には、管理職を除くすべての正社員が加入する社員会といった従業員代表組織が結成され、経営層との協議や意見交換のほか、従業員間のコミュニケーションを図っています。なお、労働組合や社員会に属していない管理職や新任役職者に対しては、労使にかかわる制度や基準に関する説明会を適宜実施しています。

従業員の安全と健康 (労働安全衛生)

労働安全衛生

ムラタは、従業員がやりがいを持って仕事ができる安全・安心な職場環境を作ってきました。労働災害発生状況は、過去10年間の傾向では製造業度数率に比べて低い数値ですが、直近は悪化傾向にあります。これはM&A等による急激な従業員数の増加に安全教育が追随できていない等、安全衛生管理体制の脆弱さが原因と認識しています。今こそ「安全第一」に基づく製造現場の安全管理体制の整備と従業員一人ひとりの危険感受性の向上が急務と考え、日々の安全衛生活動を行っています。具体的には、「管理職の率先垂範による凡事徹底」、「平凡を非凡にこなせる安全文化の醸成」、「設備面や作業行動面に潜在化するリスクの抽出と安全先取りの推進」をしていきます。また、ムラタでは「挟まれ」「巻き込まれ」「感電」など、労災事故の疑似体験ができる施設等を設けて、従業員の危険感受性を高める訓練をするなど、全社で安全教育を推進しています。

福井村田製作所MS (Murata Safety)センター 危険体感研修

労災度数率推移 (村田製作所及び国内関係会社)

労働安全衛生マネジメント

ムラタグループでは、労働災害を未然に防止する仕組みとして、過去の災害事例を教訓とした類似災害の未然予防のほか、新棟竣工時など現地で実際に人の配置や動線などの安全点検を実施し、安全に操業できるかを確認しています。また、各事業場においても、様々な日常作業に潜む災害のリスクを洗い出し、災害の重みをあらかじめ評価して対策を検討・実施することで、災害の未然防止に活かすリスクアセスメントを実施しています。

取締役会による安全衛生監督体制

弊社では、安全衛生担当の取締役執行役員を配置し、安全衛生に関する審議事案が発生した場合は、都度取締役会に付議し、審議することで安全衛生に対する監督体制を設けています。

ムラタグループ安全衛生活動目標と実績

ムラタグループでは、原則として労働災害“ゼロ”を目標に活動を展開しており、その中で各事業所の安全確保に向けた施策を審議する安全衛生委員会を組織し、運営しています。

2019年度~2021年度中期目標

●死亡あるいは後遺障害の残る重大労災 発生ゼロ
●年間労災千人率 1.60以下

2018年度重大労働災害発生と事後対応

2018年度は、死亡事故および後遺障害の残る重大労働災害の発生はありませんでした。今後もリスクアセスメント実施によるリスク低減対策の実施、社内通達や社内安全パトロールの実施など労働災害の抑止施策を徹底し、重大労働災害の未然防止に努めていきます。

健康経営

ムラタでは、社是の精神に基づき、ムラタで働くすべての人の安全と健康を経営の最優先課題として、安全で快適な職場環境づくりと心身の健康増進に取り組んでいます。

健康経営で目指す姿

「健康経営」で目指す姿を、「社員が、心身ともに健康で、いきいきと生活し働くこと」と定め、健康経営を推進しています。

<5つの健康取り組みと目標>

ムラタの「健康経営」の実現に向け、「5つの健康取り組み」に取り組んでいきます。

  • 日頃の運動、
  • スモークフリーの推進、
  • 食習慣の改善、
  • ストレスへの対処、
  • 自身の健康チェック

これらの取り組みの目標として、・運動習慣の定着化、・卒煙と受動喫煙防止、・健康的な選択能力の習得、・ストレスへの対処方法の習得、・自身で健康をPDCA管理」を掲げています。

5つの健康取り組みと目標

健康経営の推進体制

ムラタでは、国内グループ会社の健康保険組合を統合することで、会社と健康保険組合が一体となって従業員と家族の健康を支える基盤づくりを行っています。また、健康経営の推進体制の強化として、産業保健スタッフ体制を充実させると共に、会社と健康保険組合が協働し、健康づくり推進委員会を設置し、コラボヘルスによる健康経営の実現をすすめています。

スモークフリーイベントの様子

健康増進活動

ムラタでは、従業員が自らの身体に目を向け、自己管理していけるよう支援しています。生活習慣病防止を中心とした健康セミナーや気軽にできる運動教室、体力測定、バランスの良い食事教室、禁煙サポート、血管年齢・骨密度・体組成測定など健康増進のためのイベントを行っています。

従業員の知的財産権 

従業員の知的財産権

村田製作所は、従業員が開発した新技術に対する報奨制度を設けています。特許出願したとき、登録になったとき、社内実施したとき、他社から実施料収入を得たとき、など一定の要件を満たす場合に報奨しています。

特許権等の評価にあたっては発明報奨審議委員会で審議するとともに、従業員からの異議申立を受け付ける仕組みを整え、評価の公正性を担保しています。なお、社内外の実施に関わる報奨として2018年度は、延べ925名の従業員を報奨しました。