ムラタセイサク君®・ムラタセイコちゃん® 2010年モデルの開発

要旨

株式会社村田製作所は、当社の最新テクノロジーを搭載した自転車型ロボット「ムラタセイサク君^®」および一輪車型ロボット「ムラタセイコちゃん^®」の2010年モデルを開発しました。これらは10月5日 (火) ～10月9日 (土) 千葉県幕張メッセで開催される「CEATEC Japan 2010」の当社ブースで実演いたします。

ムラタセイサク君^® Type ECO

エコをコンセプトとして開発した2010年モデル「ムラタセイサク君^® Type ECO」は、最新の省エネ技術、センサ技術、通信技術と、機器の環境性能向上に貢献する部品を搭載しています。

例えば今回新たに搭載した、電力の使用状況を送信しモニタリングするための無線通信モジュールや、命令がない時は自動的にスタンバイモードに入る赤外線センサ、どこでも簡単に電力を送受信できるワイヤレス電力電送システムなどは、生活全体をエコにする「スマートホーム」にも応用できる技術です。

これら「ムラタセイサク君^® Type ECO」に搭載されている技術や部品を通して、当社はよりエコで快適な生活への具体的なソリューションを今後も提案してまいります。

新たな搭載部品

近距離無線モジュール (Bluetooth^® low energy)

従来のBluetooth^®モジュールと比較し、最大1/10に消費電力を抑制したBluetooth^®モジュール。使用状況をスマートメーターに送信し「見える化」します。

赤外線センサ

人の動きによる温度変化を赤外線で検知して、スタンバイモードから復帰します。最近では液晶テレビなどに搭載され、自動的にON/OFFすることで節電に貢献しています。

ワイヤレス電力伝送システム

コードにつながず、スタンドにもたれかかるだけで充電可能。当技術を応用すれば、「いつでも」「どこでも」ワイヤレスに電力を伝送できるようになります。

電気二重層キャパシタ

ハイパワーの急速充電、急速放電でLEDフラッシュを点灯させます。当社の電気二重層キャパシタは、デジカメのフラッシュなどバッテリー機器のパワーアシスト用としてご活用いただけます。

電源モジュール

エネルギーを効率よく変換して回路に供給します。パソコンや液晶テレビ、LED照明などにご活用いただけます。

Wi-Fiモジュール

一度に大量のデータをやりとりできるモジュールです。従来のWi-Fiモジュールと比較し、最大50%に消費電力を抑制しました。主にゲーム機などに搭載されています。

ムラタセイコちゃん^® '10モデル

従来の不倒停止や前進後退に加え、制御技術・回路設計技術の進化により、S字平均台の走行が可能になりました。

「ムラタセイサク君^®」、「ムラタセイコちゃん^®」について

近年、エンタテインメントやセキュリティ用など、色々なタイプのロボットが実用化され、身近な場面で活躍しています。ロボットには電子回路で電気を蓄えるコンデンサのほか、動作を制御するセンサ、情報をやり取りする通信モジュールなど、ムラタの技術が数多く搭載されています。ロボット市場は今後大きく成長する分野であり、これら電子部品需要の拡大が期待できます。「ムラタセイサク君^®」「ムラタセイコちゃん^®」には各種自社製品を搭載し、機能や構造は当社のものづくりの要である高度な制御技術、回路設計技術により実現したもので、当社の優れた製品の紹介と技術の可能性をアピールして参りました。

また近年、子どもの理科離れが懸念されているなか、当社は『CSR活動を意識した理科教育の推進』を重点テーマに掲げ、子ども向けの科学技術教育にこの「ムラタセイサク君^®」「ムラタセイコちゃん^®」を精力的に活用し、子ども達に理科や科学の面白さを伝えていく「出前授業」を精力的に取り組んでおり、多方面でご好評いただいております。今後も、広報活動などにこの「ムラタセイサク君^®」を用いることで、幅広い層へ当社の製品や技術対応力、チャレンジ精神、チームワークをアピールするとともに、たくさんの子ども達にエレクトロニクスの持つ可能性を分かりやすく紹介していきたいと思っています。

プロフィール

ムラタセイサク君^®

ムラタセイコちゃん^®