エネルギー分野は有望な市場先進国ではマネジメント、新興国では効率よく電気を使うこと

エネルギーをロスなく伝えるムラタが社会貢献できる分野

エネルギー分野は今後有望な市場。電気というエネルギーを考えると、まず発電という仕組みがあり、それを送電・配電する。さらに変換して、蓄電する。この間に必ずロスというものが発生する。ムラタとしては、その効率を上げることで社会に貢献できると思う。

エネルギーは、先進国と新興国で2極化しているような気がする。先進国では、発電そのものは問題なく、送電や配電も完備している。今後の課題はエネルギーのマネジメント。いかに効率よくエネルギーを使っていくかという問題だ。発電した電気は貯めておくことができないので、スマートグリッドのように、昼夜の使用電力量を考慮して、EVの充電や洗濯などは夜間電力を使うなど、適切な時間に適切な電力を各家庭に供給する。一方、新興国ではまだ発電が充実していない。発電所を作ることも重要だが、エネルギーを効率よく使うことも検討する必要がある。

例えば、自動車は人口の多い中国やインドで最も売れているが、走っている車がブレーキをかけたときの回生エネルギーは膨大なものになる。そのエネルギーを有効に使う仕組みを提案することでビジネスが生まれると思う。こうしたニッチなマーケットもとらえていくことが重要。エネルギーは無限のものではないだけに、有効に使うことを提案していきたい。

グローバル感覚のリーダーが必要、社内の人材育成も重要

インドで16歳から大学に進学し、化学工学を専攻した。21歳で卒業してカナダへ。23歳で日本に留学、その後いったんカナダに戻ってからムラタに就職し20年以上になる。最初は開発企画をやって、リチウム電池などの企画を起こした。その後は日本の工場からアメリカの工場へ。化学工学という学問は、いわゆる化学の実験から、装置や操作、生産についてのプロセス設計を行うので、現在の仕事は専攻が生かされた形だ。

アメリカではマーケティングもやって、5年前に非セラミックという新規事業のために日本に赴任した。インド、カナダ、日本、アメリカと世界を見てきて、ムラタもこれまで以上にグローバルにならなければと思う。資金や人材など資産が豊富で、コンデンサは常に世界のトップクラス。もう少し国際的なリーダーを育てていければと考えている。

社内では仕事をすることも大切だが、人材を育てていくことも重要。製品開発だけではなく、外国人社員として人材育成にも貢献できたらと考えている。まだまだムラタは伸びると思う。非セラミック系のコンデンサは第1号の新製品が出たばかりだが、これからも次々と出てくるはずだ。数年後には、一つの事業の柱となるように育てていきたい。

電気二重層コンデンサ

バッテリー機器の高効率・高機能化が求められている中で、多様なニーズに応えるために発売された。ミリオームレベルの低抵抗を小型で薄型のパッケージで実現した量産化モデルである。電極構造等の電気化学システムを最適化することにより、幅広い温度領域で高出力から低出力までフレキシブルな充放電が可能。短時間のピーク出力を補助することで、バッテリーの負荷軽減やバッテリーでは困難な高出力の駆動が可能となった。

導電性高分子アルミ電解コンデンサ

アルミ箔の積層タイプと捲回タイプの2つがあるが、ムラタのものは陽極にアルミ箔、陰極に固体の導電性高分子を用いた積層構造を樹脂封止したチップタイプである。高周波対応の低ESR、高容量を実現した。

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