薄膜回路基板(RUSUB)

特長
  1. High Q、高誘電率の誘電体材料を使用しており、機器の低損失化並びに小型化が可能です。
  2. 数多くの基板バリエーションの中から機器に最適な基板材料を選ぶことができます。
  3. 各基板材料に最適な成膜方法を開発することにより、高い信頼性を実現しています。
  4. 金電極を用いているので、AuSnによるダイボンディング、Au線によるワイヤーボンディングができます。
  5. 薄膜微細加工技術により、精度の高い微細パターンの形成が可能です。
  6. AuSnプリコーティングの加工も可能です。
  7. 高誘電率基板によるコンデンサと薄膜抵抗を組み合わせることにより、CR複合部品への展開が可能です。
デザイン例

用途

対象製品:RFパワーアンプ用/光通信用の各種デバイス

テクニカルノート

基板特性と対応可能範囲

基板材質ごとの代表特性と対応可能なサイズ、回路構成を表1に示します。

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表1 基板特性と対応可能範囲
機能 基板材質
コード
比誘電率
(εr)※1
最小寸法
(L×W)
(mm)
※2
基板厚
(mm)
容量温度特性
(ppm/℃)
※3
TaN
抵抗
最小L/S
(μm)
※4
線膨張係数
(ppm/℃)
※1
熱伝導率
(ppm/(m∙℃))
※1
マッチング A 10 0.25×0.25 0.20,0.25,0.38,0.50,0.64 30/30
(Au厚4μm)

50/50
(Au厚8μm)
7.0 33.5
H 39 0.25×0.25 0.10~0.64 0±30 6.6 1.9
K 90 0.25×0.25 0.10~0.64 -330±120 9.2 2.3
R 125 0.25×0.25 0.10~0.64 -750±600 9.6 3.1
U 150 0.25×0.25 0.10~0.64 -750±120 11.7 2.0
F 250 0.25×0.25 0.10~0.64 -750±600 12.2 4.0
デカップ
リング
Y 3000 0.25×0.25 0.10~0.64 ±10% 10.7 2.5
  • ※1参考値
  • ※2L=長さ、 W=幅
  • ※3温度範囲-25~85℃、基準温度25℃
  • ※4L=ライン, S=スペース

用途別ラインアップについては、以下リンクをご覧ください。

抵抗対応可能範囲

抵抗仕様を表2に示します。
シート抵抗値は3種類ございます。

表2 抵抗の対応可能範囲
材料 TaN
シート抵抗 [Ω] 12.5,25,50
使用温度範囲 [℃] -55 ~ 125
定格電力 [mW/mm2] 100
抵抗許容差 [%] ±20
抵抗温度係数 [ppm/℃] -70±50

AuSnコート

AuSnコート仕様を表3に示します。
①,③,④の詳細は図2をご参照下さい。

表3 AuSnコート仕様
①AuSnコート厚 5±2μm, 10±3μm, 15±4μm
②コート寸法 Min 150×150μm±10μm (5μm 厚)
Min 150×150μm±20μm (10, 15μm 厚)
③AuSn-電極オフセット(表面) ≥25μm
④AuSn-電極オフセット(裏面) ≥50μm

Au電極

Au電極仕様を表4に示します。
厚みによって公差が異なります。

表4 Au電極仕様
厚み 4μm 8μm
パターン精度 ±10μm ±15μm
オフセット 50μm (基板端から)