ホームオーディオ用音声ラインノイズ対策ソリューション (1) 音声ライン

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ホームオーディオにおける
ノイズ問題
 
ホームオーディオにおける
音声ラインの問題点
 
音声ラインノイズフィルタの
音声ひずみ特性とノイズ除去性能
               

ノイズ対策事例
 
音声ラインフィルタ
ラインアップ一覧

 

ホームオーディオにおけるノイズ問題


従来、出力の大きなオーディオ機器では音質を重視するためにアナログアンプが使われていましたが、近年、デジタルアンプの高音質化が進み、ホームオーディオにおいても、デジタルアンプが普及してきました。


デジタルアンプではスイッチングノイズが発生するため、スピーカーに接続されたケーブルから空間にノイズが放射されてEMC規格をオーバーすることがあります。このノイズ問題の解決策として、コンデンサやインダクタを使ったノイズ対策が行われます。

※ EMC規格:各国で定められているノイズ規制(日本のVCCIや米国のFCC、欧州のENなどがある)


村田製作所では、音声品位を維持したまま、不要なノイズを除去できるノイズフィルタとして、音声ラインフィルタNFZシリーズを商品化しています。ここでは、ホームオーディオにおけるノイズ問題とその解決策について紹介します。


ホームオーディオにおける音声ラインの問題点

 

電子機器において、ノイズを抑制するためにはインダクタ型のEMI対策部品を挿入するのが一般的です。 
ホームオーディオの場合には、高音質を確保するため、音声歪の少ない音声ライン用ノイズ対策部品が必要です。
また、EMC規格を満足するために電源ラインでのノイズ対策が必要になる場合があります。
電源ラインノイズ対策はこちら >

  対策部品: NFZ_SM / NFZ_SG / NFZ_SRシリーズNFZ2MSDシリーズ
     

  対策部品: NFZ2MSDシリーズNFZ32SWシリーズ
     

図1 ホームオーディオ_出力クラスごとのノイズ対策部品使用イメージ

 

<関連知識>
  音声ひずみとは >
従来のフェライトビーズによるノイズ対策との比較 >



NFZ_SM/SGシリーズ 、NFZ_SDシリーズ(2017年11月現在開発中)
 
NFZ_SDシリーズ
NFZ_SM/SGシリーズ 、NFZ_SDシリーズ(2017年11月現在開発中)
 
NFZ_SDシリーズ
音声ラインノイズフィルタの音声ひずみ特性と
ノイズ除去性能


<音声ひずみについて>※音声ひずみについての基礎
一般フェライトビーズと音声ラインフィルタNFZ_SDの音声ひずみ特性を図2に示します。
一般フェライトビーズは音声ひずみが大きいのに対して、大電流が流れてもインピーダンス特性が変化しないNFZ_SD シリーズは音声ひずみが発生しません。このためフィルタレス時の音質を保ちながら、ノイズ対策が可能となります。

 

図2 一般フェライトビーズと音声ライン用フィルタのオーディオ特性(THD+N)


<ノイズ抑制効果について>

ホームオーディオの場合、スマートフォンなどのモバイル機器と違ってスピーカーからは大音量が出力されるため、ノイズ対策部品にも大きな電流(信号)が流れることになります。フェライト材料を使用したノイズ対策部品は、電流が流れると特性が変化するものもあるため、選定には注意が必要です。

一例として、図3に電流が流れた時のノイズ対策部品のインピーダンス特性の変化を示します。左側は、定格電流5Aのフェライトビーズ、右側は弊社のNFZ_SDシリーズです。NFZ_SDシリーズは大電流が流れてもインピーダンス特性が変化することはなく、ノイズ除去性能を維持することができます。スピーカーから出力される音量は一定ではないため、ノイズ除去のためにはインピーダンス特性の変動しないフィルタを選定する必要があります。

また、デジタルアンプから発生するノイズは、数100MHzまでのスペクトルを持っているため、その帯域においてインピーダンスの大きな対策部品が有効となります。


図3 一般フェライトビーズと音声ライン用フィルタの直流重畳時の周波数特性


以上より、NFZ_SDシリーズは音質を保ちながら効果的なノイズ対策が可能な商品ということがわかります。



ノイズ対策事例

<対策事例1:スピーカーケーブルの長さの影響>

近年、スピーカーの種類としては、従来の大型のものから、ポータブルタイプまでさまざまなものが販売されています。

オーディオ機器の大きさに応じて、スピーカーケーブルの長さも変わり、それに伴ってノイズレベルも変化します。

事例として、図4(a)にスピーカーケーブルの長を変化させたときの放射ノイズレベルの測定結果を示します。ケーブル長が長くなるほど、ケーブルから放射されるノイズレベルが大きくなりますので、ノイズ規格をクリアさせるためにはノイズ対策は必須となります。

図4(b)にノイズ対策後の結果を示します。スピーカーラインに音声ラインフィルタNFZ_SDを使用することで、ノイズ規格をクリアさせることが出来ます。


図4 スマートフォンのオーディオ回路ブロック図


<対策事例2:一般フェライトビーズとの比較>

ホームオーディオ機器のD級アンプにノイズ対策を行ったときの放射ノイズ測定結果を図5に示します。

対策部品としては、弊社音声ラインフィルタNFZ_SDと一般フェライトビーズを使いました。

音声ラインフィルタNFZ_SD使用時は、大電流が流れてもノイズ抑制効果が大きく表れているのに対して、一般フェライトビーズでは電流値が大きい(2.4A)場合には、ノイズ抑制効果が不十分となり規格値をオーバーするほどのノイズが放射しました。

これは、部品の重畳特性が影響しており、NFZ_SDシリーズは、大電流が流れた場合においてもノイズ抑制効果を維持することができるため、ホームオーディオの音声ラインの放射ノイズ対策に効果的と言えます。



図5 D級アンプの放射ノイズ測定結果



Murata Icon X 音声ラインフィルタラインアップ一覧

以上で解説したように、ホームオーディオのように大電流の流れる音声ラインのノイズ対策では、電流に依存しないノイズ除去性能を有し、音質への影響を及ぼさないフィルタを選定することが重要です。

  

この両方を満足するために、村田製作所では、音声ライン用ノイズフィルタのNFZシリーズをご用意しました。

これらの音声ライン用の対策部品をご使用いただくことで、ノイズ規格を満足させた高音質のオーディオ機器を設計することができます。


NFZシリーズ

高出力オーディオ用(1~5Aクラス)

品 名
インピーダンス
at10MHz(Ω)
直流
抵抗
(mΩ)
定格
電流
(A)
製品サイズ
 (高さMax)
(mm)
Max
NFZ2MSD100SN10
*19年9月現在開発中
10±30%
20 5.2
2.0x1.6
(1.2)
NFZ2MSD150SN10
15±30%
23 4.4
NFZ2MSD200SN10
20±30%
28 3.9
NFZ2MSD300SN10
30±30%
33 3.7
NFZ2MSD600SN10
60±30%
54
2.7
NFZ2MSD900SN10
90±30%
95 2
NFZ2MSD131SN10
130±30%
144 1.5
中出力オーディオ用(1~2Aクラス)
品 名
インピーダンス
at1MHz(Ω)
 
インピーダンス
at100MHz(Ω)
直流
抵抗
(Ω)
定格
電流
(A)
製品サイズ
 (高さMax)
(mm)
typ. Max
NFZ32SW301HN10
3.2±30%
 300 0.036
2.55
3.2x2.5
(1.55)
NFZ32SW901HN10
6.8±30%
 900 0.054
2.05
品 名
インピーダンス
at100MHz(Ω)
直流抵抗(Ω)
定格電流(A)
製品サイズ
 (高さMax)
(mm)
Max
85℃
125℃
NFZ18SM121SN10
120±25%
0.14 1.25 1.1
1.6x0.8
(0.95)
NFZ18SM251SN10
250±25%
0.19
1.1 1.0
NFZ18SM501SN10
500±25%
0.25 0.95 0.85
NFZ18SM701SN10 700±25%
0.29 0.8 0.8
品 名
インピーダンス
at100MHz(Ω)
直流
抵抗
(Ω)
定格
電流
(A)
製品サイズ
 (高さMax)
(mm)
typ. Max
NFZ2MSM101SN10
100±25%
0.018 4
2.0x1.6
(1.0)
NFZ2MSM181SN10
180±25%
0.025 3.4
NFZ2MSM301SN10
300±25%
0.03 3.1
NFZ2MSM601SN10
600±25%
0.046 2.5





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