ノイズ対策部品/EMI除去フィルタ

第5章

導体伝導とコモンモード

5-4. 第5章のまとめ

第5章では、導体伝導とコモンモードを取り上げました。ここでは、以下のようにコモンモードノイズの比較的厳密な説明と、発生する仕組み、防止する手段を紹介しています。


Relationship of topics
【図5-4-1】各トピックスの関係

電子機器のノイズ放射の問題で、対策が非常に難しいのがコモンモードノイズです。電子機器では、配線がノイズのアンテナにならないように、回路電流のループ面積ができるだけ小さくなるように設計されています。これはノーマルモードの電流に対しては有効なのですが、コモンモードの電流に対してはあまり効果がありません。
また、コモンモードノイズの多くは浮遊静電容量を介して流れます。この容量は把握することが難しい(ケーブルの配置などで変わってしまう)ため、回路的に設計することが困難です。さらに、一部の回路でコモンモードノイズが発生すると、グラウンドを介してシステム全体を汚染します。このような性質が、コモンモードノイズの対策を難しくしています。
コモンモードノイズの多くは不完全なグラウンドにより発生します。コモンモードノイズを減らすには、グラウンドの強化が有効です。EMC対策部品では、コモンモードチョークコイルが有効です。

Summary of Chapter 5
【図5-4-2】第5章のまとめ


【参考文献】
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赤尾保男
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