ノイズ対策技術 / 事例紹介(民生)

センサ誤作動改善のためのノイズ対策(3)

こちらではノイズ対策事例として、「車載機器向けの伝導イミュニティ規格であるBCI試験」を想定しご紹介いたします。

対策事例のイメージ画像

センサ誤動作の発生状況を電源ラインと信号ラインそれぞれへのノイズによる影響に着目して対策と効果を調査しています。

電源ラインのノイズ対策事例

センサの電源ラインへのノイズの影響として、センサ出力値の異常(出力誤差)が発生します。電源ラインに注入するノイズレベルを一定にして、対策前後での出力誤差の大きさを調査しました。

センサ出力値の誤動作は「電源ラインのノーマルモードノイズ」に起因するため、センサ近傍に0.1uFの低ESLコンデンサを4個挿入。

これにより、センサの出力誤差は1%以下に抑えられました。

さらにノイズ対策が必要な場合は前述の通りインダクタとコンデンサでパイ型フィルタを構成することで対策可能です。

電源ラインのノイズ対策事例のイメージ画像

信号ラインのノイズ対策事例

センサの信号ラインへのノイズの影響として、センサの通信がストップすることがあります。注入するノイズレベルを上げていき、正常動作する (誤動作が発生しない)限界のレベルを調査しました。

初期 誤動作耐性は周波数ごとに大きく異なる。
(この事例では100MHzや250MHzで耐性が低い。)
対策① コンデンサを追加で100/250MHzの耐性が改善
対策② フェアライトビースとコンデンサでフィルタ構成することで200/250MHzの耐性が改善
対策③ バランスを取るために電源ラインにパイ型フィルタを構成しGNDラインにもフェライトビーズを追加することで全周波数範囲での耐性が改善

対策③(推奨回路)を行うことで、全周波数帯域でノイズ耐性が良好になることが確認出来ました。

信号ラインのノイズ対策事例のイメージ画像1
信号ラインのノイズ対策事例のイメージ画像2
信号ラインのノイズ対策事例のイメージ画像3
信号ラインのノイズ対策事例のイメージ画像4

センサのノイズ対策の必要性や推奨回路、また考えられるお困りごとである「ノイズによるセンサ誤作動のメカニズム」、「対策事例」とご紹介してまいりました。

みなさまのお困りごとの解決や選択のお役にたてるよう各種製品揃えております。

▼ 製品詳細はこちらをご確認ください ▼

シリーズ名 用途 品番 在庫検索 インピーダンス
(at 100MHz)
定格電流
(at 85℃)
直流抵抗
(max.)
BLM15HB
シリーズ
民生用 BLM15HB121SN1 buy now 120Ω 300mA 0.7Ω
BLM15HB221SN1 buy now 220Ω 250mA
自動車用
(インフォテインメント用)
BLM15HB121SZ1 buy now 120Ω 300mA 0.7Ω
BLM15HB221SZ1 buy now 220Ω 250mA
自動車用
(パワートレイン/セーフティ用)
BLM15HB121SH1 buy now 120Ω 300mA 0.7Ω
BLM15HB221SH1 buy now 220Ω 250mA
シリーズ名 用途 品番 在庫検索 インピーダンス
(at 100MHz)
定格電流
(at 85℃)
直流抵抗
(max.)
BLM15HD
シリーズ
民生用 BLM15HD601SN1 buy now 600Ω 300mA 0.85Ω
BLM15HD102SN1 buy now 1000Ω 250mA 1.25Ω
BLM15HD182SN1 buy now 1800Ω 200mA 2.2Ω
自動車用
(インフォテインメント用)
BLM15HD601SZ1 buy now 600Ω 300mA 0.85Ω
BLM15HD102SZ1 buy now 1000Ω 250mA 1.25Ω
BLM15HD182SZ1 buy now 1800Ω 200mA 2.2Ω
自動車用
(パワートレイン/セーフティ用)
BLM15HD601SH1 buy now 600Ω 300mA 0.85Ω
BLM15HD102SH1 buy now 1000Ω 250mA 1.25Ω
BLM15HD182SH1 buy now 1800Ω 200mA 2.2Ω

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