[動画] 車載ETHERNET 1000BASE-T1用コモンモードチョークコイルの紹介
CASE全体を支える受動備品、1000BASE-T1規格に対応する、最小サイズのコモンモードチョークコイルを紹介します。(第11回国際カーエレクトロニクス技術展2019より)
車載Ethernetとは
車載Ethernet:"自動車に使われる通信方式”
自動車内部では用途に応じて様々なインターフェース規格が用いられています。
表1:自動車に使われる通信方式
CAN/LIN
|
33k/125k/250k/500kbps
|
ECU全般で採用 車載LANの標準
|
FlexRay
|
2M/5M/10Mbps
|
PowerTrain、Chassisなど制御系で使われる
|
MOST
|
25M/50M/150Mbps
|
車載Audio Multimedia系で採用
|
Ethernet
|
100M/1Gbps
|
PCのLANの標準、ダイアグでも採用
100BASE-TX、100Base-T1
|
表2:車載Ethernet規格
100Base-T1
|
100Mbps
|
1ペア
|
1ペアで100Mbpsの全二重通信が可能。OPEN Allianceにて規格化された。
|
100Base-TX
|
100Mbps
|
2ペア
|
既存100Base-TXベースとしつつ車載向けにEMC性能を向上させている。
|
RTPGE
(1000Base-T1)
|
1000Mbps
|
1 or 2ペア
|
IEEEにて規格化検討中。車載、産業機器用途のため、既存の1000Base-Tの配線数を減らした規格。
|
車載Ethernetにおけるノイズ対策の必要性
- 差動伝送のノイズ
- Ethernetの問題点
- 車載機器のノイズ規格
1.差動伝送のノイズ
Ethernetをはじめとする差動伝送では、様々な要因でコモンモード電流によるノイズが発生します。
2.Ethernetの問題点
Ethernetに使用されるケーブルと、USB・HDMI等のケーブルには違いがあります。


3.車載機器のノイズ規格
車載機器では民生品よりアンテナ距離が短く、且つ厳しい限度値を持ちます。
オススメ!
差動伝送におけるノイズ対策にはコモンモードチョークコイルが有効です。

- 逆相(ディファレンシャルモード)の信号は磁界がキャンセル → 透過
- 同相(コモンモード)のノイズは磁界が重畳 → 反射
コモンモードだけを選択的に落とすことができる!
100Base-T1のノイズ対策に最適なコモンモードチョークコイルとしてDLW43MHシリーズをお勧めします。