基板上 (もしくは基板の内層) のパターンでインダクタを構成する場合、基本的に平面構成となります。
一方、チップインダクタは立体的な構成となっていますので、基板上のパターンインダクタよりも省スペース化が可能です。
※特に、10nH以上のインダクタを必要とする場合は大きな省スペース化の可能性があります。
インピーダンス整合 (マッチング) を行う場合、調整のため何度もインダクタンス値を変更することがあります。
パターンによるインダクタではインダクタンス値を変更するには、通常、基板の変更が必要となるため、容易に調整ができません。
一方、チップインダクタは細かいステップでインダクタンス値を用意しているため、部品を取り換えることによってマッチングの調整が可能となります。
基板上のパターンでインダクタを構成する場合、基板の材料特性のばらつき、加工精度のばらつきによってインダクタとしての特性がばらつきます。
チップインダクタは出荷時に全数インダクタンス選別をしていますので、インダクタンス値のばらつきは一定以下であることが保証されています。このため、安定した性能の機器の製造に寄与することができます。