長寿命で安全性が高いリチウムイオン二次電池を搭載した産業機器向けFORTELION 高出力バッテリモジュールの量産開始

2020/08/06

株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨

株式会社村田製作所は、UPS(無停電電源装置)や瞬時電圧低下補償装置など高出力が求められる産業機器に適したFORTELION 高出力バッテリモジュール「MH1701」(以下、本製品)を開発し、8月より量産を開始する予定です。本製品は、正極材にオリビン型リン酸鉄リチウムを採用した長寿命で安全性の高い当社独自のリチウムイオン二次電池「FORTELION」(フォルテリオン)を使用しています。

近年、IoTの進展により電子制御される機器の利用が増加し、データセンタや精密機器などの高付加価値製品を生産する工場では、これまで以上に安定した電力の供給が求められています。万が一停電が発生した場合でも電気が安定的に供給されるためのUPSや瞬時電圧低下補償装置の利用が拡大しています。これらの機器には鉛蓄電池が使われることが一般的でしたが、電池の寿命が短いなどの課題がありました。そのため、電池寿命が長く、省スペース・軽量化が図れるリチウムイオン二次電池に置き換えるニーズが高まっています。

そこで当社は、「FORTELION」の高い安全性や長寿命といった特長に加え、高い入出力特性を活かしたFORTELION 高出力バッテリモジュールを開発しました。

主な特長

  • 安全性が認められた蓄電池
    正極材にオリビン型リン酸鉄リチウムを採用したことで結晶構造が安定しているため、大きな衝撃や圧力が加わった場合などでも発火しにくく、また、高負荷がかかった際も電池の性能を安定的に発揮できます。
    「FORTELION」は、日本の非常用電源装置の安全基準「消防認定」を取得しています。また、米国の蓄電池の火災リスクに対する国際安全基準「UL9540A」に基づく試験レポートを取得し、国際的に安全性が認められています。
  • 一般的な鉛電池やリチウムイオン二次電池より長いサイクル特性
    「FORTELION」搭載の本製品では、15,000回の充放電サイクルを可能にし、500サイクルが一般的な鉛蓄電池や2,000~3,000サイクルが一般的なほかのリチウムイオン二次電池に比べて劣化しにくく、長期間の利用が可能です。LCC(ライフサイクルコスト)の低減に貢献します。
  • 最大200A(6C)での連続放電が可能
    蓄電池モジュールの構造および回路設計を最適化することで、SOC100%から0%まで200Aの連続放電を実現しました。これにより、従来品※1に比べ、より大きな電力を出力することが可能となり、短時間のバックアップ用途や瞬時電圧低下対策向けのシステムにおいてより最適なソリューションを提供します。
※1 当社従来品である「IJ1201M」との比較

主な用途

  • UPS(無停電電源装置)
  • 瞬時電圧低下補償装置
  • アンシラリーサービス(短周期周波数調整)※2
※2 電気の品質を維持するために行う運用サービスのこと

主な仕様

製品名 MH1701
定格容量 1.75kWh
公称電圧 51.2V
最大放電電流 200A
最大充電電流 100A
動作環境温度範囲 -20~+50°C
本体寸法 W435×H80×D570mm
重量 26kg

当社は今後も市場のニーズに対応した二次電池および蓄電池モジュールの開発を進め、これらの技術を通じて安心・安全で自然災害に強い持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

製品詳細はFORTELION 高出力バッテリモジュール「MH1701」をご確認ください。

関連サイト

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ムラタについて

村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
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