世界初 リアルな「挙動感」を直感的にデザインできるハプティクス生成ミドルウェア「PulsarSDK」を開発

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2020/10/15

株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨

株式会社村田製作所(京都府長岡京市、以下、「村田製作所」)の子会社である株式会社ミライセンス(神奈川県横浜市、以下「ミライセンス」)は、世界で初めて※1リアルな「挙動感」※2を直感的にデザインできるハプティクス生成ミドルウェア「PulsarSDK」を開発しました。2021年3月末までに家庭用ゲームコンソール向け、同年中にPC向けの商品化を予定しています。「PulsarSDK」はCEATEC 2020 ONLINE(2020年10月20日~23日)に出展します。
※1 ミライセンス調べ、2020年10月14日時点。
※2 デバイスによって手指が押されたり引っ張ったりされる体験のこと。
近年、広がりを見せるVR(仮想現実:Virtual Reality)や今後普及が期待される5Gによりリアルなゲーム体験が求められるエンターテインメント領域、遠隔医療時に触覚フィードバックが必要となる医療領域など、さまざまな分野で触覚体験のニーズが高まってきています。特にエンターテインメント領域におけるゲーム業界ではVR機器や家庭用ゲームコンソールの新製品が予定されており、さらに触覚体験のニーズが高まることが予想されています。こうしたハプティクス市場においては、これまでのブザーのようなハプティクスと比べて、リアルでリッチな触覚体験を提供することができる広帯域型アクチュエータ※3の登場が期待されています。豊かな表現を実現できる一方で、従来よりもハプティクス開発が複雑になり、開発現場ではより多くの時間を費やすとも言われています。
※3 エネルギーや電気信号を物理的運動に変換する装置
そうした課題に対応するため、ミライセンスは研究開発を進めてきた、脳科学に基づく独自の3DHaptics™※4により世界で初めてリアルな「挙動感」を直感的にデザインすることのできるハプティクス生成ミドルウェア「PulsarSDK」を開発しました。本ミドルウェアによりさまざまなコンテンツ開発時間の短縮に貢献します。
「PulsarSDK」では、「挙動感」や映像内で触れるものの材質といったハプティクス効果を可視化しながら編集することができるソフトウェアツールを提供しています。材質の表現には、最新のAI技術も活用しており、手触りや質感のデザインを簡単かつ効率的に行うことができます。ソフトウェアツール上で作成したデータを元に、ミライセンス独自の3DHapticsによるアルゴリズム処理を行い、各挙動や質感などを表現する高度なハプティクス信号処理を行います。「PulsarSDK」は、マルチプラットフォームに対応しています。
※4 ミライセンス独自の「3D触力覚技術」のこと。デバイスが生じさせるさまざまな大きさの振動を組み合わせることで、引っ張られる・押されるなどを感じる「力覚」、接触や堅さ・柔らかさを感じる「圧覚」、表面の触り心地を感じる「触覚」の3つを組み合わせ、リアルな感触を実現する技術。
「PulsarSDK」は2021年3月末までに家庭用ゲームコンソール向け、同年中にPC向けの商品化を予定しています。PC向け開発後には、AR(拡張現実:Augmented Reality)/VRや車載、メディカル領域など、市場ニーズに対応した各種バージョンの開発を進めていきます。


今後も村田製作所が各種センサ・アクチュエータでこれまで培ってきたデバイス設計技術と、ミライセンスが有するハプティクス・ソリューション技術とのシナジー効果を追求し、独自性のある製品・サービスの提供を目指します。

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ムラタについて

村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
詳細はこちらのページをご覧ください。www.murata.com/ja-jp

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