FA機器用電源(インバータ)の小型化

課題

電源回路の大型フィルムコンデンサを
安全に置き換える部品はないか?

電子機器の小型化は分野を問わず共通した課題であり、大きな出力を扱うFA機器(産業用機器)でも例外ではありません。主にチップ部品で構成される制御回路は、チップサイズと共に飛躍的に小型化が進んできました。その一方で、大型のリード付き部品を多く使用する電源回路の小型化はあまり進んでいません。

産業用モータ駆動インバータを生産するA社も、インバータに使用している大型のフィルムコンデンサを別の部品に置き換えることで小型化を実現できないか模索していました。

~A社の場合~
セラミックコンデンサを使いたいが、ショートモード故障のリスクを回避しなければ…

A社のインバータ設計では、部品を実装した後に、ネジ止め端子をはんだコテで取り付けている。現状、端子の近くに配置されているスナバ用フィルムコンデンサが大きいため、接触しないように はんだ付け作業を行うのが難しく、生産効率を下げる要因になっていた。

また、このコンデンサはインバータ小型化の面でもボトルネックとなっていた。小さくする事ができれば周辺部品も含めてレイアウトの自由度が増し、基板を小さくできる。一般的には、フィルムコンデンサからセラミックコンデンサに置き換えることで小型化を実現できる。セラミックコンデンサへの置き換えができれば、周辺部品のはんだ付けがしづらかった事態も改善できそうだ。

定格電圧や静電容量を考慮すると大型サイズのチップセラミックコンデンサが候補となるが、基板たわみに弱く、多くの場合ショートモードで故障するため、電源短絡のリスクを考えると使いづらいと感じていた。

インバータ設計の回路図 フィルムコンデンサからムラタのリード付きセラミックコンデンサへ置き換える

A社のインバータの多くは入力ヒューズを使用していないため、コンデンサが短絡すると大電流が流れ、発煙・発火に至るおそれがある。仮にヒューズで電流を遮断したとしても、FA機器では製造ラインをストップさせることになるため、大きい損害を発生させる可能性もある。ヒューズで保護したとしても、FA機器では製造ラインストップとなり、影響は大きい。そのため、「ショートモード故障(短絡)のリスクを回避できること」がコンデンサを選定する上での重要なポイントであった。

A社は、インバータのスイッチングノイズ除去用スナバコンデンサとして使用している大型のフィルムコンデンサを、安全にセラミックコンデンサに置き換えられないかと村田製作所に相談し、課題解決に向けて協議。ショートモード故障のリスクを低減する方法として「リード付き積層セラミックコンデンサ」を選定し、狙い通りインバータの小型化を実現することができた。

課題のポイント

  • POINT1
    フィルムコンデンサからセラミックコンデンサに置き換えたい
  • POINT2
    セラミックコンデンサのショートモード故障を防ぎたい
どう解決!?

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