エアポンプとは、一方から空気を吸引し、一方から空気を吐出するデバイスです。
たとえば、金魚などを飼っている水槽内に空気を取り入れる装置(ブクブク)もエアポンプデバイスの1つです。
エアポンプには、モータ式、ボイスコイルモータ(電磁)式、圧電(ピエゾ)式などがあります。いずれも吸入・吐出を切り分ける弁を用い、駆動源(モータ/ピエゾなど)でダイヤフラム(膜)を往復運動させて空気の吸入・吐出を繰り返すのが一般的です。
モータの回転をダイヤフラムの運動に変換することで、ダイヤフラムが上下に運動します。この動きにより中央空間のポンプ室の容積が膨張・収縮を繰り返し、膨張する際に空気を吸引し、収縮する際に空気が吐出されます。
また、空気の吹出口・吐出口にそれぞれに弁を設置することで、一方向の空気の流れを作り、空気の逆流を防ぎます。
空気流量や吐出(吸引)圧力はモータの回転数や、ダイヤフラムポンプの動作量などにより決まります。
一般的にモータ式ダイヤフラムポンプは、モータの種類やダイヤフラムの大きさを選ぶことで、いろいろな空気特性のポンプを作成しやすく、高圧力・高流量の空気ポンプも比較的容易に実現することができます。
一方、モータを駆動源とするため、サイズが大きく、重量が重くなる特徴があります。
また動作の際に振動や騒音を伴うため、動作音が大きくなる傾向にあります。
・一般的な圧電式(ピエゾ式)ダイヤフラムポンプの構造・特徴
圧電素子の振動によりダイヤフラム(膜)を動かし、ポンプ室の容積変動を生じることで空気を吸入・吐出します。一般的に圧電素子の振動は微小であるため、ダイヤフラムの大きな変動を起こしにくく、空気流量は小さくなりがちです。
出力を大きくするために圧電素子とダイヤフラムを大きくすることが行われていますが、結果、外形寸法も大きくなる傾向があります。