焦電型赤外線センサ基礎知識-焦電型赤外線センサでできる事・できない事-

焦電型赤外線センサでできること(利点)

センサ自身からLEDなどの光を発光するのではなく、周囲と温度差のある人(物)が動く際におこる赤外線の変化量を検出するセンサです。温度差を検出するため、体温を持つ人体の検出に適します。

受動部品…人の動き(温度変化)があって、動作するので、消費電流(待機電流)が少ないのが大きな特長・強みになります。

村田の強みとしては、ムラタが長年培ったセラミック技術による焦電体セラミックスを技術応用し、バラつきが少ないことが利点として挙げられます。

焦電型赤外線センサでできないこと(欠点)

温度変化を検知するものですので、静止した人の検出はできません。人体以外ものでも(動物など)赤外線を発しているため、温度変化があると検知してしまうことがあります。ロボットなど動くものに取り付けると、その動きによる温度変化を検知して、何を検知しているかわからなくなります。
ガラスやアクリル板ごしの検知はできません。(ガラスやアクリル板は遠赤外線を通しません)

使用する上で注意いただきたいこと

使用上の注意点

直射日光が当たらない場所に設置ください。または、レンズ含めたセンサ部に直射日光が当たらないよう筐体での工夫をお願いします。

屋外での使用での注意点

屋外で使用する場合は、適切な光学フィルタおよび防水・防湿構造を適用する必要があります。

故障や故障を防ぐための注意点

①故障または誤作動を防止するため、安定した電源を使用してください。
②故障または誤作動につながるおそれがあるため、センサおよびフレネルレンズを以下の状況で使用しないでください。

※電荷場および静電場。

水、アルコールなどの液体中、腐食性ガス(SO2、Cl2、NOxなど)中、または海風の当たる場所。
高湿度。
日光または自動車のヘッドライトが直接当たる場所。
急激な周囲温度の変化にさらされる場所。
エアコンまたはヒーターの風が直接当たる場所。
強い振動にさらされる場所。
強い電磁場にさらされる場所。
赤外線が遮られるような場所。