発音部品(ブザー)発音の仕組み

圧電発音部品の仕組み・原理

圧電振動板とは

電極が付いた圧電素子を、黄銅やニッケルなどの金属板に接着したものです。

圧電振動板の画像

振動板の動きについて(圧電振動板のつくり)

圧電発音部品には、必ず圧電振動板が入っています。
これは、電極を形成した圧電セラミックスと、黄銅やニッケルなどの金属板を接着した単純な構造をしています。

圧電振動板のつくりのイメージ画像

圧電振動板の発音の仕組み

圧電振動板に電圧がかかると圧電セラミックスは伸びますが、接着されている金属板は伸縮せず曲がります(図a)。
逆向きの電圧をかけると、逆に曲がります(図b)。
電圧の向きが交互に変わる信号を入力すると、(a)と(b)の状態が交互に繰り返され、音波が発生します(図c)。

圧電振動板の発音の仕組みに関するイメージ画像(図a・b・c)

ケースの役割について

ケースタイプはケースの共鳴効果を利用して、大きな音を出します。

(1)振動板の音圧ピーク

音圧ピークのグラフ1

(2)ケース内で増大される音圧ピーク

音圧ピークのグラフ2

(3)共鳴効果で音圧が10~20dBアップ

音圧ピークのグラフ3

振動板共振周波数(1)とケース内の共鳴周波数(2)を近接させると、音圧が10~20dBアップします。

補足
fo(共振周波数)
振動板が最も効率よく振動する周波数
fcav(共鳴周波数)
ケースの体積や音の出る穴(放音孔)の寸法で決まる、ケース内の共鳴周波数

圧電ブザーの仕組み

圧電振動板と駆動回路を、ケースに組み込んだ構造です。
駆動回路に直流電圧を入力することで、単一の周波数音を発生させます。音色は単一です。

圧電ブザーの構造図

圧電サウンダの仕組み

圧電振動板をケースに組み込んだ構造です。
製品内に駆動回路は持たず、外部からの交流電圧を入力することで音を発生させます。交流電圧の周波数で音色を変化できます。

圧電サウンダの構造図

音階・音量を変える仕組み

音階

圧電ブザーの音階(周波数)は製品ごとに決まっており、変えることができません。
圧電サウンダは交流電圧の周波数により音階(周波数)を変えることが可能ですが、その音量は周波数によって異なります。

音量

圧電ブザー / サウンダの音量は、入力電圧を上げると大きくすることができます。ただし、製品の入力電圧には定格がありますのでご注意ください。