PTCサーミスタ(ポジスタ)とは?

PTCサーミスタ(ポジスタ)の基礎知識

 


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~Positive Temperature Coefficient Thermistor
正特性サーミスタ~


PTCサーミスタは、室温付近ではほぼ一定の抵抗値ですが、ある一定の温度を超えると、

抵抗値が急上昇する電子部品です。当社では、「ポジスタ」という
登録商標を取得しています。



基本性能


ポジスタの特徴的な特性は、チタン酸バリウムに微量の希土類元素を添加することで

得られます。チタン酸バリウムを主成分とするセラミックスに電極を形成しポジスタを
作成しており、リードタイプ、チップタイプのものが広く使用されています。


ポジスタの特性は、基本的に3つの特性で示されます。
       
    抵抗温度特性
 
   
電圧電流特性
 
   
電流時間特性
 



   抵抗温度特性

抵抗値が室温 (25℃) ~キュリー点の間ではほぼ一定です。キュリー点を超えると急激に

抵抗値が増加します。この性質を利用して、回路が特定温度以上に過熱した異常を検知し、
回路を遮断することが可能です。


抵抗温度特性
この特性を生かして何ができる?
ポジスタは検知温度以上になったら、流れる電流を小さくすることができます!

例えば、LED電球。
LED電球の心臓部である、LED素子は非常に熱に弱い電子部品です。
LED素子に熱がかかる状況で、LED素子に大きな電流を流すとLED素子が

壊れてしまいます。


ここで、ポジスタの登場! !

ポジスタによりLED素子の周りの温度を検知し、特定の温度 (検知温度) になったら、
ポジスタの抵抗が急激に増加し、流れる電流を小さくします。
これにより、LED素子が熱により壊れるのを防いでくれます。


また、ポジスタは急激に抵抗値が増加するので、

温度情報をデジタル変換しなくてもよく、

簡易な回路で温度を検知することが可能なんです!

当社では、キュリー点40℃と低いものから130℃と高いものまで、

様々なポジスタをご用意しております。


   静特性 (電圧電流特性)

ポジスタに電圧を印加した場合の、電流と電圧の関係は下に示す図のようになります。

静特性 (電圧電流特性)

図中、実線はポジスタの特性を表し、点線は固定抵抗の特性を表しています。

まず、抵抗値と温度の関係図に注目しましょう。


固定抵抗は、温度が上昇してもほぼ一定の抵抗値を示します。 (B'点)
一方、ポジスタはC点 (キュリー点) を境に急激に抵抗値が上昇しています。 (B点)

続いて、電流と電圧の関係に注目してみましょう。

固定抵抗は、オームの法則にしたがって、電圧の印加に伴い、電流が大きくなります。

一方、ポジスタの場合は、C点までは、固定抵抗と同様にオームの法則に従います。
しかしながら、ポジスタは自己発熱によりC点を超え、
ポジスタ自身の抵抗値が増加すると、電圧の上昇に伴い電流は減少します。

すなわち、電力を一定に保つ性質があります。
この特性を生かして何ができる?
  • ヒータ
    この特性を利用し、定温発熱体、ヒータなどに利用されています。
    ポジスタの場合、ニクロムヒータなどと異なり、OnOff制御することなく一定の温度を保つことができます。
  • 過電流保護
    電子回路に異常が起こった場合、大きな電流 (過電流) が流れます。
    ポジスタでは、この特性を利用して、過電流が流れた時に他の電子部品に過電流が
    流れないように回路の電流を制限する事が可能です。
    回路の電流を制限することができ、過電流を保護することができます。

   動特性 (電流時間特性)

以下の図は、ポジスタに電圧を印加した場合の、電流と時間の関係です。
赤い線はポジスタの特性を表し、青い線は固定抵抗の特性を表しています。

ご覧の様に、固定抵抗は経過時間によらず一定の電流が流れます。

一方、ポジスタに電圧を印加すると、図のような特性を示します。

印加した瞬間は抵抗値が低いため大きい電流が流れ、時間の経過とともに
ポジスタの自己発熱によって抵抗値が増加し、ポジスタに流れる電流は小さくなります。


静特性 (電圧電流特性)
! ! ポジスタを使ってこんなこともできる! !
ポジスタは、最初大きな電流を流すことが可能で、

その後は自己発熱により電流を小さくすることが可能です。

例えば冷蔵庫に使用されているコンプレッサー。
コンプレッサーにはモータが入っており、そのモータを起動するには、

大きな電流が必要です。初めは大きな電流を流すことができ、
ある程度時間が経ったら電流を小さくすることができる部品が求められますので、
ポジスタが使われています!

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