セラミック発振子(セラロック)のFAQ

動作回路

発振停止の原因と対策を教えてください。

発振が停止したとき、あるいは発振しないとき、まずセラロックが悪いのかICとの組合わせの不整合やリセットプログラムに問題があるのかを考えなければなりません。この場合、ICがアンプとして動いてないと、何をしても発振しないため、まずICの動作チェックを行います。ICのチェック方法は簡単で、ICの入力側を電源もしくはグランドに接続して、出力される信号が反転されて出力されているかを見るだけです。インバータとして働いていれば反転するはずです。

インバータになっているのに発振しない場合はセラロック (発振回路) に問題があります。このとき考えられる原因として、回路定数の不適性、または、セラロックの不具合があります。適正な回路定数を接続すれば、規格内でセラロックの電気的特性にバラつき (共振抵抗: R1が若干大きいものなど) があっても問題なく発振しますが、適正でないとセラロックの電気的特性のバラつきによっては発振が停止することがあります。

発振回路にて、セラロックの電気的特性のバラつきに対する発振の安定性を見ることを発振の余裕度と呼ぶことがあります。この発振の余裕度はセラロックのR1と相関があり、R1が大きいほど余裕度は小さくなります。この場合セラロック単体の特性をインピーダンスアナライザやネットワークアナライザで確認してみます。不具合のあるものとないものを比較して確認すると、なんらかの差が見られるはずです。不具合が温度を変化させた時に発生する場合は、ドライヤーやフリーザで温度を変化させて確認してみます。

セラロックに異常がない、あるいは、相当高い率で不具合になるのは回路定数の不適性が考えられます。回路定数は使用するICによっては大きく異なることがありますので、検討は必ず必要です。回路定数で最も問題になるのは負荷容量CL (CL1,CL2) で、大きすぎると回路のゲインを低下させ、小さすぎると位相が回りにくくなるのでやはり発振余裕度を低下させます。これをチェックするには負荷容量振幅特性を測定してみます。これはCL (CL1,CL2) をある基準値 (3端子品の内蔵容量値などを参考にする) を中心に1/10~10倍変化させ、入力 (V1) の振幅の変化をみます。適正な負荷容量ですと、最も振幅が大きいはずです。

また、帰還抵抗Rfが大きすぎると、何らかの原因でPCBの絶縁抵抗が低下したときに帰還がかからなくなり、発振が停止します。この場合はDCバイアスが不安定になったもので、セラロックを取り外した状態でICの出力側にプローブをつけバイアスを測定すると、通常VDD/2になるはずのものがVDD近くになっているので見当がつきます。この対策としては1MΩ程度のRfを外付けすれば良いでしょう。
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