発振回路の振幅が極端に小さい場合、クロックが生成されないなどによりマイコンやセットの動作不良の問題が発生する場合があります。
発振振幅の確認方法につきましては、こちらをご参照下さい。
発振振幅測定方法について
また、どの程度の振幅が必要かを検討される場合には、下記2点をご確認下さい。
- マイコン内における発振回路の出力は、インバータの入力側/出力側どちらから取られているかを半導体メーカーに確認する。発振回路の入力と出力、どちらの振幅を検討すべきかを確認する必要があります。
- 振動子の代わりに信号発生器などでクロックを入力し、その振幅を変化させ、最低限必要な振幅を確認する。実際にどの程度まで振幅が小さくなると問題が発生するかを確認します。
対策1: |
制限抵抗の値を小さくする |
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制限抵抗の値を小さくすることで振幅の減衰を軽減させることができるので、発振振幅が改善されます。ただしドライブレベルは高くなりますので、ご使用になられる振動子の仕様書を確認し、ドライブレベルが使用の範囲を越えていないことをご確認下さい。 |
対策2: |
外部負荷容量を小さくする |
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発振回路のインピーダンスを高くすることで、発振振幅が改善されます。ただし極端に容量を小さくしすぎると、逆に振幅が小さくなる場合がありますので、注意が必要です。また発振周波数は高くなりますので、ご所望の周波数に収まっているかも併せてご確認下さい。 |
対策3: |
インバータ入力側の外部負荷容量を小さくする(インバータ入力側の振幅を大きくしたい場合) |
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インバータ入力側のインピーダンスを高くすることで、入力側の発振振幅を改善することができます。上記対策2と同様に、極端に容量を小さくすると逆に振幅が小さくなる場合がありますので、注意が必要です。また負荷容量も変わりますので、ご所望の周波数に収まっているかも併せてご確認下さい。 |