センサヘッドライト光軸調整

自動車のヘッドライトの照明技術は、この数年で大きく進歩しました。ヘッドライトは従来よりも明るくなりましたが、それに応じて対向車のドライバーの目を眩ませないようにビームを能動的に制御する必要が生じました。路面の隆起や、アクセルやブレーキの踏み込みによって車体が急に動くと、ヘッドライトのビーム角が一瞬変わって対向車のドライバーの目を一時的に眩ませることがあります。また、静荷重の変化もヘッドライトのビーム角に影響します。これらのような角度の変化は、車体の実際の傾斜角を動的に計測し、それに応じてヘッドライトのビーム角を調整することで、すべて補正することが可能です。

ムラタの加速度センサと傾斜センサは、高精度で耐振動性に優れているため、この用途に特に適しています。この用途には、車体縦方向の傾斜角を、極めて高い精度で計測できるセンサが必要です。基本性能は誤差±3未満の精度ですが、このことは加速度計が製品寿命全体に亘って、動作温度に関わらず50mg超の安定性を発揮するという要件を満たしていることを示しています。2軸または3軸の傾斜センサや、傾斜角に加え車体の角速度も計測するコンボセンサを使用することで、より高度な水準測量システムを実装できます。