C-MOSインバータを用いた発振回路において、インバータに対して並列に接続される抵抗です。マイコンに内蔵されている場合があります。インバータの入出力間の直流電圧を平衡化し、インバータを増幅器として機能させる役割を持ちます。水晶振動子のインピーダンスより高い値である必要がありますが、値が高すぎると実装基板などの絶縁抵抗の影響を受け、正常に発振しない場合もありますので注意が必要です。
当社では帰還抵抗がマイコンに内蔵されていない場合、1MΩを帰還抵抗として搭載することをお奨めしています。
制限抵抗はC-MOSインバータを用いた発振回路において、インバータの出力側に接続する抵抗です。インバータで増幅された振幅を減衰させる働きがあり、おもにドライブレベルが高すぎる場合にその抑制を目的に用いられます。ただし、この抵抗値が高すぎると発振余裕度の低下、ひいては発振停止の原因となりますので注意が必要です。マイコンの特性にもよりますが、0~2kΩ程度の範囲で使用されます。
外部負荷容量とは、C-MOSインバータを用いた発振回路において、インバータの入力側、出力側とグランドの間にそれぞれ接続される容量です。 発振回路においては負性抵抗や発振周波数に直接影響する、非常に重要な部品です。セラミック発振子(セラロック)においてはこの容量を負荷容量と呼んでいますが、水晶振動子においては負荷容量Csと混同するため、“外部負荷容量”と呼んでいます。一般に、外部負荷容量として使用する2つのコンデンサの容量は同じ値のものを使います。マイコンの特性や実装基板の寄生容量にもよりますが、水晶振動子においては5~10pFの範囲が適切と考えます。