WLSCシリーズ(100μm厚)は、無線通信(例:5G)やレーダー、データ放送システムといったRF高出力用途向けの製品です。WLSCキャパシタはDCデカップリングや整合回路、高調波/ノイズフィルタリング機能などに適しています。ムラタ*の半導体(シリコン)技術による、独自の集積受動部品/デバイス(Integrated Passive Devices)により、このような高信頼性が要求される用途での様々な問題を解決できます。半導体プロセスを利用して極めて深いトレンチ構造をもったシリコンキャパシタを開発、6nF/mm2~250nF/mm2(対応するブレークダウン電圧は150V~11V)という高い静電容量密度を実現しました。当社の半導体(シリコン)技術は、900℃を超える高温アニールという高純度の酸化膜が生成できる、完全に制御された製造プロセスにより、他のキャパシタテクノロジーと比較して最大で10倍の高信頼性を実現しました。このテクノロジーにより、DC電圧と動作温度範囲全体にわたる静電容量の安定性において、業界をリードしています。さらにシリコンは本質的に誘電吸収が少なくピエゾ電気効果も小さいあるいはほとんど無いことから、メモリ効果もありません。このシリコンをベースとする技術はRoHSに対応しています。
* Murata Integrated Passive Solutions S.A.(旧IPDiA)