3225サイズで世界最高の直流重畳特性を実現し、150°Cの高温下でも使用可能な車載向けメタルパワーインダクタを商品化

  • インダクタ (コイル)

2022/04/21

株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨

株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、3225サイズ(3.2×2.5mm)において世界最高※1の直流重畳特性※2を実現した車載向けメタルパワーインダクタ※3「DFE32CAH_R0シリーズ」(以下、「本製品」)を商品化しました。車載向けで要求される150°Cの高温にも対応可能です。2022年4月より量産を開始します。

  • ※1当社調べ。2022年4月20日時点。
  • ※2直流重畳特性 : 直流電流を加えたときコアの磁気飽和により、一般にインダクタンス値が減少します。この特性のことを直流重畳特性と呼びます。
  • ※3車載向けメタルパワーインダクタ : DC-DCコンバータなど、電源回路の構成に利用するインダクタ。

自動車の電装化が急激に進み、ECU※4の搭載数が増加しています。なかには、自動車1台当たり約100台のECUを搭載する車種も登場しています。しかし、ECUを設置するスペースには限りがあるため、ECU自体の小型化に向けて、基板面積の削減が求められています。特に、ECUの増加にともなって電源回路のDC-DCコンバータの搭載数が増えるため、より小型で、電気特性に優れる車載用パワーインダクタが求められています。

  • ※4ECU(Electronic Control Unit) : 自動車の電子制御装置。

そこで当社は、独自のメタル材料やコイル構造の最適化により、3225サイズでインダクタンス値が0.47µHの製品において直流重畳定格電流値(Isat)※5が8.7Aの世界最高の電気特性を実現しました。さらに、耐電圧と信頼性を両立する技術により、高温下に配置される車載機器での使用も可能にしました。

  • ※5直流重畳定格電流値(Isat) : インダクタンス変化に基づく定格電流値。

当社は、今後も市場のニーズに対応した製品開発に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献していきます。

主な特長

  • 大電流
    3225サイズ(3.2×2.5mm)の車載用メタルパワーインダクタのなかで世界最高の直流重畳定格電流値(Isat)を実現
  • 高温対応(150°C)
    大電流で駆動するADAS用ECUやパワートレイン用ECUなど、高温下の設置環境でも利用可能
  • 広いインダクタンス範囲
    0.47µH~4.7µHと幅広いインダクタンス値の製品を用意しており、多様なアプリケーションでの使用が可能

品番

左右にスワイプ可能です 横持ちでご覧ください
品番 インダクタンス
公称値(µH)
直流抵抗
(Ω以下)
定格電流(A)
インダクタンス変化率に基づく場合 温度上昇に基づく場合
DFE32CAHR47MR0 0.47 0.014 8.7 5.9
DFE32CAHR68MR0 0.68 0.017 7.0 5.0
DFE32CAH1R0MR0 1.0 0.022 5.9 4.1
DFE32CAH1R5MR0 1.5 0.030 4.8 3.5
DFE32CAH2R2MR0 2.2 0.043 4.0 2.9
DFE32CAH3R3MR0 3.3 0.067 3.3 2.3
DFE32CAH4R7MR0 4.7 0.101 2.8 1.9

主な用途

パワートレイン、ADAS※6、IVI※7、V2X※8などの電源用途。

  • ※6ADAS(Advanced Driving Assistance System) : 先進運転支援システム。
  • ※7IVI(In-Vehicle Infotainment) : 車載インフォテインメント。
  • ※8V2X(Vehicle to Everything) : 自動車と自動車(V2V : Vehicle to vehicle)や自動車と道路標識や信号機などのインフラ(V2I : Vehicle to infrastructure)を無線通信でつなぎ情報を共有するシステムの総称。自動運転に向けた周辺情報共有の要となるため搭載の義務化が検討されている。

製品サイト

製品詳細は「DFE32CAH_R0シリーズ」をご覧ください。

ムラタについて

村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
詳細はこちらのページをご覧ください。www.murata.com/ja-jp