株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、巻線メタルアロイを採用した車載用パワーインダクタ※1の新シリーズ「DFE2MCPH_JLシリーズ」(以下、「当製品」)を開発しました。車載用パワーインダクタとしては2016サイズ(2.0×1.6mm)と小型で、40Vの高耐圧でありながら業界最高水準※2の直流抵抗と定格電流を実現しています。2024年1月から量産を開始しています。
- ※1パワーインダクタ:DC-DCコンバータなどの電源回路を構成するために利用するインダクタ。
- ※2当社調べ。2024年1月29日時点。
近年自動車業界では、先進運転支援システム(ADAS)やIVI※3システムの継続的な性能向上とそれらの搭載数の増加が進んでおり、動力源となるバッテリや電源回路は、さらなる低消費電力化と小型化が求められています。
そこで当社は、新規開発した材料の投入と工法および電極構造の改善によって、2016サイズと小型でありながら、優れた電気特性の実現に成功し、小型、低損失かつ大電流への対応が可能な車載用パワーインダクタに対するニーズに対応しました。さらに、耐圧も40Vと高く、車載電子機器で広く用いられている一次電源と二次電源※4のいずれにも適用可能です。
- ※3IVI(In-Vehicle Infotainment):自動車に搭載したIT機器によって、情報と娯楽をドライバや同乗者に提供する自動車の機能。
- ※4一次電源・二次電源:一般的に車載電源は2段階構成の電源回路で、鉛蓄電池の12V電源を入力する一次降圧用電源と、1~2Vの低電圧電力を半導体に供給する二次降圧用電源がある。
当社は、今後も市場ニーズに対応したラインアップ拡充に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献していきます。
ADASや車載カメラなどセーフティ関連、インフォテインメント関連、V2Xなどコネクテッド関連の車載電子機器の電源回路全般。
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村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。