お取引場所の地域-言語を選択してください。

高電圧機器向け高絶縁ゲートドライバ電源モジュール「MGJ1Tシリーズ」を商品化

  • 電源関連製品

2026/07/06

株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、高電圧機器向けの高絶縁ゲートドライバ電源モジュール「MGJ1Tシリーズ」(以下、「当製品」)を開発し、量産を開始しました。当製品は、高絶縁(6kV DC)と低絶縁容量※1(2.5pF)を両立しています。エネルギー貯蔵システム(ESS※2/BESS※3)、次世代電力変換システム(SST※4)、EV充電インフラ、産業用モータードライブなどの高電圧環境でもゲートドライバ回路へ安定した電力を供給します。

  • ※1 絶縁容量:絶縁されている回路間で電気的な影響が伝わる度合いを示す値。小さいほどノイズが伝わりにくい。
  • ※2 ESS(Energy Storage System):電力を蓄えて必要なときに供給するエネルギー貯蔵システム
  • ※3 BESS(Battery Energy Storage System):蓄電池を用いたエネルギー貯蔵システム
  • ※4 SST(Solid-State Transformer):パワー半導体を用いた電力変換技術により、電圧変換や電力制御を行う次世代電力変換システム

近年、エネルギー分野や産業機器分野では、電力機器の高電圧化と半導体の高速化が進んでいます。例えば、EV充電では800V、BESSでは1,500V級のシステム導入が広がっています。さらに将来的には2,000V級システムへの移行も見込まれています。このようなアプリケーションでは、インバータ回路にSiC※5などの次世代パワー半導体が用いられ、高速なスイッチング動作による高効率な電力変換が進んでいます。一方で、高電圧かつ高速スイッチング環境ではノイズが発生するため、半導体を制御するゲートドライブ回路では、ノイズの影響を受けにくい絶縁電源が必要です。しかし、従来の絶縁型電源モジュールでは、高い絶縁耐圧を確保するために絶縁構造を設計すると、絶縁容量が大きくなり、結果として高周波ノイズが伝達しやすくなる場合があり、高絶縁と低ノイズ伝達特性を両立することが課題でした。特に、SiCパワー半導体を用いた高速スイッチング回路では大きなノイズが発生するため、ゲートドライバ回路の誤作動を防ぎながら、高耐圧環境下で長期間安定して動作させることが求められています。

  • ※5 SiC(シリコンカーバイド):シリコンに代わる次世代の半導体材料。電力機器の高効率化や高速動作に適している。

そこで当社は独自のブロックコイルトランス技術とモールド技術により、高絶縁性と低絶縁容量を両立した当製品を開発しました。当製品は6kV DCの高い絶縁性能を備え、絶縁容量を2.5pFと低く抑えることで、絶縁部分を介して伝わる高周波ノイズを低減します。さらに、急激な電圧変化への耐性を示すCMTI※6を200kV/μs以上とすることで、SiCパワー半導体を用いた高速スイッチング回路でもゲートドライバ回路の安定した動作が実現可能となります。これにより、エネルギーインフラや産業機器におけるインバータの信頼性向上に貢献します。

  • ※6 CMTI(コモンモード過渡耐性):急激な電圧変化によるノイズに対して回路が耐えられる能力を示す指標

主な特長

  • 6kV DCの高絶縁性能と2.5pFの低絶縁容量を両立
    6kV DCの高い絶縁性能を備えながら、絶縁容量を2.5pFと低く抑えることで、絶縁部を介して伝わる高周波ノイズを低減します。
  • 高信頼性設計
    -40℃から+115℃までの広い動作温度範囲に対応しています。
  • 小型SMDパッケージ
    小型のSMD(表面実装)パッケージを採用し、テープ&リール包装により自動実装にも対応。高密度な基板設計に適しています。

主な仕様

製品名 MGJ1Tシリーズ
出力電力 1W
絶縁耐圧 6kV DC
入力電圧 12V / 15V / 24V
出力電圧 +15V / -3V、+15V / -5V、+18V / -2.5V
絶縁容量 2.5pF(代表値)
CMTI 200kV/μs以上
動作温度範囲 -40℃~+115℃
安全規格 UL62368-1

製品サイト

当製品の詳細はこちらをご覧ください。

お問い合わせ

当製品に関するお問い合わせはこちら

ムラタについて

村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。

製品・イベントニュースを購読する

メールマガジン無料登録