水晶振動子のFAQ

特性

発振周波数がずれているのですが、その原因と対策を教えてください。

測定した発振周波数が振動子の公称周波数からずれている場合、以下の要因が考えられます。

  • ドライブレベルが仕様書に規定されている規格を超えている
  • 振動子の仕様書で規定されている負荷容量と、実際の発振回路の負荷容量が異なっている
  • 正常に発振していない
1. ドライブレベルが仕様書に規定されている規格を超えている
ドライブレベルが仕様書に規定されている規格を超えて高い場合、発振周波数が本来よりも高めになったり、また等価直列抵抗値も高めになる場合がありますので、振動子をその仕様範囲内で使用することが大切です。
ドライブレベルの測定方法につきましては、こちらを参照下さい。

測定した結果ドライブレベルが高く、これを低くしたい場合、以下の方法があります。

対策1:  制限抵抗の値を大きくする
  制限抵抗の値を大きくすることでインバータ出力振幅を減衰し、ドライブレベルを低下させることができます。この場合、同時に発振余裕度も低下しますので、発振余裕度が5倍を下回らないよう注意が必要です。また発振振幅も低下しますので、極端に振幅が小さくならないよう注意が必要です。
対策2:
外部負荷容量の値を小さくする
  外部負荷容量の値を小さくすることで発振回路のインピーダンスを高くし、回路に流れる電流を低下させることで、ドライブレベルを低下させることができます。この場合、発振回路の負荷容量が小さくなるために発振周波数は高くなります。外部負荷容量を変更した後での発振周波数が所望の周波数範囲内に収まっているか確認することをお奨めします。

2. 振動子の仕様書で規定されている負荷容量と、実際の発振回路の負荷容量が異なっている
振動子の発振周波数は、その仕様書に規定されている負荷容量を接続した状態において、仕様書に規定された周波数偏差に収まるよう選別されています。
従って、実際に組み込んだ発振回路の負荷容量が仕様書に規定された負荷容量と異なる場合には、発振周波数のずれが生じます。この周波数ずれがセットの動作上問題となり、調整が必要な場合、以下の方法で改善することができます。

対策1:  発振回路の外部負荷容量を変更する
  実際の発振周波数を低くしたい場合は容量の値を大きく、逆の場合は小さくします。外部負荷容量を大きくすると発振余裕度が低下しますので、注意が必要です。また発振回路インピーダンスの低下により発振振幅が小さくなる場合がありますので、この点にも注意が必要です。
対策2:
負荷容量の異なる振動子を使用する
  仕様書で規定されています負荷容量よりも大きい容量の振動子に変更すると発振周波数は高く、逆に小さい容量の振動子に変更すると発振周波数は低くなります。 例) 発振周波数を30MHzとしようと思い、公称周波数30MHz、負荷容量6pFの振動子を搭載した。すると実際の発振周波数は30MHzより30ppm低かった。この結果から、発振回路の実際の負荷容量は6pFよりも大きいと考え、負荷容量8pFの振動子に変更した。その結果、発振周波数は30MHzに対して約5ppm低い程度になり、発振周波数ずれを改善できた。

3. 正常に発振していない
マイコンに内蔵されているインバータがアンバッファタイプではないなど、マイコンの特性によっては、発振しているにも関わらず振動子の公称周波数付近で発振しない場合があり、これを異常発振と呼びます。制限抵抗や外付け負荷容量の調整により発生頻度を低減できる場合もありますが、根本的にはマイコンに内蔵されているインバータをアンバッファタイプに変更するなど、マイコンでの対処が必要になります。この現象が確認された場合、まずはマイコンメーカーにインバータがアンバッファタイプかどうかを確認して下さい。アンバッファタイプでない場合には、代替となるマイコンも併せて確認頂き、マイコンの変更を検討されることをお奨めします。

*アンバッファタイプ
C-MOSインバータを用いた発振回路の場合、インバータはC-MOSが1つだけ使用されているタイプ = アンバッファタイプが適しています。C-MOSが複数接続されて1つのインバータを形成しているバッファタイプのものや、シュミットトリガタイプのものは、振動子の共振特性とは無関係に発振する場合があり、発振回路には適していません。

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