株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、業界最高電力密度(5.4kW/inch3)を実現した48V入力対応 4分割ステップダウンDC-DCチャージポンプモジュール「UltraCP™シリーズ(MYC0409)」(以下、「本製品」)を開発しました。すでに量産を開始しています。
従来、48Vから中間バス(通常は12V)へのステップダウンには、業界標準品である絶縁Brickコンバータが使用されてきましたが、本製品は当社独自の実質上無損失のスイッチングキャパシタアーキテクチャ※1により、最大72ワットの電力を約97%のピーク効率での供給を可能にしました。また、インターリーブ方式※2を採用することにより、非常に低い入力および出力リップル性能を提供します。
これにより、システム設計者は、本製品を負荷近傍に分散させることでプリント基板の銅損低減、並列接続で集中型48Vバスシステムの構築が可能となり、マザーボード設計の最適化に貢献します。また、本製品は高さ2.0mmと非常にコンパクトなパッケージ形状で、薄型アプリケーションやマザーボード裏面への設置に最適です。
高電力密度への要求が日に日に増しているHPC※3やアクセラレータカード、ネットワークルータ、光伝送機器内における48V入力からのステップダウン電圧変換に対し、革新的な高電力、高効率ソリューションを提供します。
パワーモジュール事業部 ローパワープロダクツ商品部 部長 三上修司は「近年の5GとIoT市場の急成長が、データセンターおよびネットワーク機器に対する電力密度の限界を押し上げています。そのため、次世代システムでは、バスバーおよびプリント基板の銅損低減を目的に、現行の12Vバスシステムからすでに48Vバスシステムへの移行が始まっています。昨年、当社は業界初の48V入力対応ディスクリートICソリューションであるFlexiCP™シリーズ(PE25204)を先行して市場投入しました。本製品は、更なる小型化ニーズにお応えするため、チャージポンプICとパッシブコンポーネントを当社独自の樹脂パッケージ技術を用いて集積化したモジュールソリューション、UltraCP™シリーズの第一弾製品です。」と述べています。
11.5×9.5×2.0mmのLand-Grid-Arrayパッケージ(LGA)。
すでにサンプル提供を開始しています。
評価キットおよび量産オーダーについては、各地域の販売担当者にお問い合わせください。
ウェビナーでも当社チャージポンプ技術に関する詳細技術、48Vバスシステムへの移行の課題とその解決策について紹介しています。
村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
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