第1章 パワーインダクタとは


1.1 パワーインダクタの概要

コイルとは、電極をらせん形状に形成したものの総称です。その中でも電気的な用途で使用されるものはインダクタと呼ばれており、さらに信号系で用いられるRFインダクタと電源系で用いられるパワーインダクタに分類することができます。本項で説明するパワーインダクタとは、DC-DCコンバータなどの電圧変換回路において、その一部を構成しているものです。
DC-DCコンバータにおけるパワーインダクタの働きについて説明します。パワーインダクタは、ある電圧を必要な電圧へ変換するための昇圧、降圧、あるいは昇降圧回路に用いられます。その中でも、主にスイッチングレギュレータ方式と呼ばれる回路で使用されます。

図1-1はスイッチングレギュレータ方式の降圧回路の事例になります。
直流入力電圧を、IC、パワーインダクタ、コンデンサを用いて、必要な出力電圧へ変換を行います。パワーインダクタは、コンデンサと協力して、ICから出力される矩形波出力を直流へと整流する役割を担っています(詳細は第2章で説明します)。
このうち、どれか一つでも欠けると、正しく整流できません。

パワーインダクタ基礎講座
 
図1-1 降圧型スイッチングレギュレータの概要

目次:第1章 パワーインダクタとは
  1.1 パワーインダクタの概要
1.2 パワーインダクタの基本特性

1.3 パワーインダクタの種類
1.4 パワーインダクタ選定の課題