Radisolは、近傍アンテナ間の干渉を抑える機能を持つデバイスです。
図1にRadisolの等価回路例を示します。当社独自の多層技術により、2つのコイルL1とL2を近傍配置させることで磁界結合させ、またショートパス間に相互インダクタンスが生じている構造となっています。この相互インダクタンスと、L2とC1が並列共振回路となり、不要電力の流入・干渉を抑えアンテナ特性を改善します。
当デバイスは、0603mmサイズで2端子の超小型チップ部品(図2)です。
通過帯の経路のインダクタンス値を抑える回路上の工夫も加えたことにより、マッチング特性に影響を与えることなく既存マッチング回路の実装ランドをそのまま活用できます。また、LとCの2素子構成の並列共振回路を使った干渉対策と比べ、Radisolは1素子で対策が可能であることから、前者の対策より実装面積が約62%削減できます。
下図にRadisolの動作イメージを示します。
通信帯域の近いアンテナの干渉によってアンテナ特性が劣化する場合、電力の流入を受けているアンテナBにRadisolを実装することで、アンテナ間の干渉を起こりにくくします。また、Radisolの挿入損失は小さいため、アンテナ特性に大きな影響を与えません。
放射特性の改善効果を評価基板を用いて紹介します。
図3は、GPSアンテナ(1.5GHz)とWi-Fi™(2.4GHz / 5GHz)アンテナが近接に配置された評価基板です。
GPSアンテナに影響を与えているWi-Fiアンテナ側にRadisolを実装します(図4)。
図4 Radisolを実装する前後のGPS / Wi-Fiアンテナのマッチング回路部
Radisolを実装した結果、GPSアンテナの効率が改善しています(図5)。
また、Radisolを実装してもWi-Fiアンテナの共振周波数への影響もないため、アンテナ特性に大きな劣化はみられません。