CO2 センサCO2センサの技術説明

長期安定性と高い測定精度を実現したNDIR方式CO2センサ

  • 独自の検量線アルゴリズム
  • 独自構造による2波長(測定用、リファレンス用)NDIR方式による自動校正機能(特許登録済)

大気濃度(約400ppm)を用いない校正手法を採用しているため、 正確な大気濃度が得られない「農業(グリーンハウス)」「BEMS(ビル空調制御)」分野での使用が可能です。

  • *NDIR:Non-Dispersive Infrared(非分散型赤外吸収)
    気体固有の赤外線吸収波長帯の光量変化を測定することで、気体の濃度を測定する方式。

一般的なCO2センサ(NDIR方式)の原理と課題

一般的なNDIR方式CO2センサの原理
CO2濃度に応じた光の吸収量をもとにCO2濃度を算出しています。
一般的なNDIR方式CO2センサの課題
いくつかの要因で特性がドリフトするため校正が必要となります。

CO2センサの各校正方法とドリフト特性

2波長方式CO2センサの比較

初期特性

独自の自動校正機能により高精度かつ温度安定性に優れたCO2センサの製品化を実現しています。

信頼性試験

高温、高湿環境での負荷試験(加速試験) [設置環境:50℃, 95%RH]

一般的なCO2センサ
  • 主に光路の反射面劣化、受光素子の感度変化の影響を受け、大きくドリフトする
ムラタのCO2センサ
  • 高性能な光路および反射面設計による、劣化の抑制
  • 独自の受光素子設計と、信号処理技術による感度変化の抑制
  • 自動校正により反射面劣化、受光素子の感度変化の影響を自動校正できるため、安定した性能を維持

実フィールドでの長期安定性試験(ドリフト量の測定) [設置環境:ビル空調用ダクト]

ドリフト量の測定方法:CO2濃度1000ppmの基準ガスを用いた測定(測定誤差を含む)

  • 長期間に渡り、ドリフトは50ppm以下
  • 製品寿命は10年(設計寿命)
  • 独自の自動校正機能により長期安定性と高い測定精度を維持
  • メンテナンス性の向上が期待できる
  • ビル空調用では、ビル管理法で定められた上限CO2濃度付近で制御可能
    →例えば上限1000ppmの50ppmマージンで、950ppmに設定し空調エネルギー減に貢献
ダクト設置環境にて±50ppm/Year@1000ppmであること確認
  • ドリフト:出力が変動すること。