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ストレッチャブル基板(Stretchable Printed Circuit)

曲げ伸ばししても高い信頼性を保ちながら回路が動作する「ストレッチャブル基板」を開発しました。体表に貼り付けて生体情報を収集する医療・ヘルスケア用のウェアラブル機器などへの活用を想定しており、不快感を抑えた良好な装着感と高精度なデータ収集の両立を実現します。

  • 本製品は医療機器に使用可能な電子部品であり、医療機器ではありません。
ストレッチャブル基板

製品概要(主な特長)

従来の生体モニタリングでは、身体を動かす際に起こり得るセンサの剥がれや、乳児や高齢者の繊細な肌へのダメージなどの懸念があります。また体動や外乱ノイズによる測定データの乱れも課題となっております。伸縮基材として知られているTPU(熱可塑性ポリウレタンエラストマー)を高湿度環境下で使用する際には絶縁性の低下やイオンマイグレーション※1の発生が危惧されます。

そこで当社は素材・設計・プロセス技術を最適化することにより、曲げ伸ばししても電極や配線の導電性を失うことのない「ストレッチャブル基板」を開発しました。柔らかく伸びる基板であるため、可動部に装着しても身体の動きに追従して密着状態の維持し、肌への負担を低減できます。またオペアンプを電極の近傍に置くことやシールド層を多層構造で形成することで、曲げ伸ばしに伴って生じるノイズや外乱ノイズの混入による信号の乱れを抑制できます。加えて、高湿度下でも高い絶縁性が担保された基板を用いることで、TPU基板使用時に生じる配線間の絶縁性低下への対策を講じています。このため、機能性と安全性を維持しながら回路を動作させることが可能です。

  • ※1イオンマイグレーション : 高い湿度環境下での一定電圧の印加によって、樹脂素材上に形成した金属配線パターン配線などに短絡を引き起こす現象です。
  • ストレッチャブル基板のイメージ画像1
  • ストレッチャブル基板のイメージ画像2
  • ストレッチャブル基板のイメージ画像3
  • ストレッチャブル基板のイメージ画像4

動画ライブラリ

村田製作所が独自の技術で開発したストレッチャブル基板は、柔らかく伸びるシート状の基板に生体電極や配線を形成することが可能なカスタム製品です。画期的な医療用次世代インターフェースを、あなたの目でお確かめください。

ストレッチャブル基板 伸縮性デモ動画

ストレッチャブル基板の概要説明 / Webinar動画

ムラタの強み

PCBやFPCで実現できることをストレッチャブル基板上でも実現させます

  • PCB
  • FPC
伸縮基板上で実現!
  • ストレッチャブル基板のイメージ画像5
  • ストレッチャブル基板の構造図
  • 伸縮性のある基板や電極材料のノウハウ
  • 伸縮型電極の印刷(EC12※2への適合を社内試験にて確認)
  • 部品実装・基板間接合技術
  • 伸縮挙動を踏まえた特性予測シミュレーション
  • 安全な基材で被覆(細胞毒性試験※3を社内にて実施済)

ムラタのストレッチャブル基板の強みとして、下記4点が挙げられます。

伸縮性

柔らかく伸縮性に優れた素材を採用し、基板も1層あたり100µm前後と薄いため、長時間使用する際も被験者の不快感や肌への負担を低減します。また、ディスポーザブル心電図電極の「ANSI/AAMI EC12※2」に沿った試験を当社で実施し、これに合格した伸縮性の銀・塩化銀電極を採用しております。伸ばしても、曲げても断線しにくく、安全に使用することが可能です。

信頼性

高湿度環境下で電圧を印加することで生じるイオンマイグレーション※1の発生を抑制した独自の基板設計により、高い絶縁性と長期間の信頼性を実現します。また生物学的な安全性の観点から「ISO 10993※3」に沿った細胞毒性試験を当社で実施し、合格した伸縮性の基板を採用しています。

カスタム性

要求仕様に応じて、電極や配線を高密度にひとつの伸縮基板上に印刷したり、半導体や電子部品を実装したり、FPC(フレキシブル基板)やPCB(プリント基板)など異種基板と接合することも可能です。そのため機器の配線数の削減や、機器のワイヤレス化、小型・薄型化に貢献できます。また、電磁ノイズを抑制するシールド層を信号配線上に積層することで、正確な信号を測定できます。

ムラタのサポート体制

ストレッチャブル基板の設計だけでなく、各種信頼性試験や不具合発生時の解析サポートなど、商品化に必要な様々な技術サポートを行います。また、日本だけでなく、ムラタ内のネットワークを活用して現地サポートも行います。

  • ※1イオンマイグレーション : 高い湿度環境下での一定電圧の印加によって、樹脂素材上に形成した金属配線パターン配線などに短絡を引き起こす現象です。
  • ※2ANSI/AAMI EC12 : 心電図などの検査の際に使用するディスポーザブル電極に求められる仕様を規定した米国規格協会(ANSI)と米国医療機器振興協会(AAMI)が定めた規格。
  • ※3ISO 10993 : 皮膚の遅延型アレルギー反応への感作性や刺激性など、体細胞毒性に関する高い生体適合性を実現した製品を開発・製造するためのプロセスを評価する国際規格。

医療機器への適用例

人体への貼り付けに適した“ストレッチャブルで柔らかいデバイス”を実現できます

  • ECG(Electrocardiogram : 心電図)やEEG(Electroencephalogram : 脳電図)、EMG(Electromyograph : 筋電図)といった生体電位や生体インピーダンス測定用のストレッチャブル生体電極アレイシート
  • 生体電極近傍にアンプを搭載したアクティブ電極シート
  • BLEやMCU、コイン電池を搭載した無線型ストレッチャブル型ウェアラブルパッチ
  • サーミスタや加速度センサなどの各種センサを搭載したマルチパラメーター測定シート
  • シールド遮蔽した柔らかい信号配線ケーブル
  • 生体電位や生体インピーダンス測定用の
    ストレッチャブル生体電極アレイシート
  • 生体電極近傍にアンプを搭載した
    アクティブ電極シート
  • 無線型ストレッチャブル型ウェアラブルパッチ

ムラタのサポート範囲

できること

  • 人体と医療機器の間のインターフェースモジュールの設計と製造
  • カスタム製品の共同開発
  • 現地サポート

できないこと

  • 医療機器としての全体設計
  • 最終製品化・検査
  • 臨床試験の実施
  • 医療機器としての承認取得

製品ニュース