空中超音波センサ超音波センサ 基礎知識 ― 音波の性質

音波の性質

音波は媒質により伝搬速度が変わります。また、媒質の音響インピーダンスにより、反射や透過をするという性質があります。

弾性率が大きいと音速は早くなります。

○気体より液体、固体の方が音速は早い
音速= 弾性率/密度

空気中の音速は温度の影響を受けます。

○C = 331.5 + 0.6T [m/s]
C:空気中の音速、T:気温(℃)

媒質の音響インピーダンスの差が大きい場合には反射が大きくなり、
音響インピーダンスの差が小さいと透過する。

○音響インピーダンス=ρ・C
ρ:媒質の密度、C:媒質中の音速

媒質中の音速・音響インピーダンス

物体にはそれぞれ固有の音響インピーダンスがあります。音響インピーダンスとは、音の伝搬のしやすさを数値で表したものです。媒質の密度×媒質中の音速、の式で求めることができます。

Zo=ρc

超音波は音響インピーダンスの差が大きいと反射し、小さいと透過します。
弊社の超音波センサは空気中を伝搬します。水との音響インピ―ダンスとは106と大幅に桁が違うので境界面で反射します。

いろいろな媒質中の音速、音響インピーダンス

伝播媒質 Zo=ρc ρ(kg/m3) c(m/s)
39×106 7700 5000
アルミニウム 14×106 2700 5200
溶融石英 12×106 2700 4400
1.44×106 1000 1440
空気 410 1.2 340

Zo: Acoustic impedance
ρ: Density
c: sound speed

指向性・分解能・周波数

指向性

超音波センサ天面から円錐状の指向性もち、正面音圧から-6dBを指向性と定義しています。光学式センサに比べると指向性が広いですが周波数が高いほど指向性が鋭くなるという特徴があります。

分解能

周波数が高いほど、分解能があがります。

減衰

周波数が高いほど減衰が大きく、到達距離が短くなります。