お取引場所の地域-言語を選択してください。

シリコンキャパシタ(シリコンコンデンサ)基地局RFパワーアンプにおけるIMDノイズ対策

移動通信システムの進化と市場ニーズ

スマートフォンの普及により私たちの生活は劇的に変化し、さまざまなコンテンツを楽しめるようになりました。特に5Gでは、アンテナ技術の向上により、大容量高速通信(大量の画像や動画ストリーミング)や、低遅延(ロボットの遠隔操作など)、同時多接続(ライブ視聴やスポーツ観戦)が可能となりました。今後6Gではさらなるコンテンツの充実化が期待されています。
この背景には使用できる信号周波数の高周波化によって、より広帯域での通信が可能になることが挙げられます。しかし、通信信号の広帯域化にはさまざまな技術課題が生じます。本ページではこの課題におけるムラタのシリコンキャパシタのソリューションをご紹介します。

高速大容量通信に伴うシグナル周波数の広帯域化と課題

基地局では、決められた帯域幅の領域で異なる周波数の基本信号を送信します。この場合、増幅器の非線形性によって、近接する基本信号同士、あるいは基本信号とその高調波間で相互変調ひずみ(Inter Modulation Distortion: IMD)が発生します。
IMDノイズの周波数は帯域幅と比例関係にあるため、広帯域化に伴い、IMDノイズの周波数も広い領域で発生するようになります。(図1)
特に、2次のIMDノイズは数十MHzから数百MHzにまで及び、信号品位やフィルタ設計に大きく影響します。

IMDノイズの図1-1
IMDノイズの図1-2

図1

シリコンキャパシタによるソリューション

2次のIMDノイズに対して既存ではMLCCでノイズを除去することが一般的です。しかし、高周波域のIMDノイズを除去するにはESL成分を抑える必要があり、既存の実装方法では配線のL成分により、うまくノイズを除去することができませんでした。
シリコンキャパシタは、FETの直近にワイヤーボンドで実装できるため、余分なESL成分を小さく抑えることができ、数百MHzの領域でのIMDノイズ除去をサポートします。
ムラタのシリコンキャパシタは、独自の技術により小型で大容量を実現しながら、常誘電体を使用しているため高温環境下でも安定して使用することができます。
また、既存のPAデザインでもシリコンキャパシタを配置できるよう、厚さが100-250umで、縦長の製品をラインアップしています。

シリコンキャパシタによるソリューションの図1
シリコンキャパシタによるソリューションの図2

標準品ラインアップ

ワイヤボンディングタイプ

    • New Lineup
    WLSCシリーズ

    静電容量:47pF~22nF
    サイズ:0.25×0.25-0.50×2.00 mm
    厚み:100µm

  • WBSCシリーズ

    静電容量:100pF~22nF
    サイズ:0.294×0.294-1.00×0.50 mm
    厚み:250µm

  • UWSCシリーズ

    静電容量:47pF~22nF
    サイズ:0.25×0.25-1.00×0.50 mm
    厚み:100, 250µm

各製品の実装ガイドはこちら

シリコンIPDによるソリューション

FETのバイアスラインに接続されたコンデンサと異なる容量のコンデンサを接続すると反共振が生じ、フィルタ特性が悪い周波数領域が発生します。そこで、反共振を抑えるために、一般的にはキャパシタとともに、ダンピング用の抵抗がしばしば用いられます。この場合、接続部品が増えるため、接続用のワイヤーの数も増えます。これではバイアスラインの寄生インダクタンス成分が大きくなるため、フィルタの高周波特性はあまりよくありません。
そこで、ムラタのIPD(Integrated Passive Device)技術を用いて、キャパシタと抵抗を一体化した製品を標準ラインアップとしてご用意しました。
これにより、ワイヤーの寄生インダクタンス成分をなくし、より高周波領域でのフィルタ特性を向上させます。

シリコンIPDによるソリューションの図1
シリコンIPDによるソリューションの図2
シリコンIPDによるソリューションの図3

シリコンIPDの10nF+0.5Ω品を使用した場合、同性能でIPD化されてないものと比較すると450MHzにおいて-5dBのインピーダンス低下につながっています。

シリコンIPDによるソリューションの図4

R+C シリコンIPDの標準スペックは以下です。
4.7nF+0.5Ω 厚さ100um/250um
10nF+0.5Ω 厚さ100um/250um の4種類

無償サンプル手配やカスタムリクエストについてはコンタクトフォームよりお問い合わせください。