AMRセンサ(磁気センサ)AMRセンサ 基礎知識ー AMR(磁気)センサとは?

AMR(磁気)センサの基本特性

AMRとは?

AMRとはAnisotropic Magneto Resistanceの略で異方性磁気抵抗の意味です。磁界が加わると抵抗が減少する機能を持つ素子で、その機能は素子に対する磁力線の方向に依存します(異方性)。

AMR素子の素材は強磁性金属

AMR素子の素材は、Ni、Feなどを合金化した強磁性金属です。
プラス側、マイナス側で対称の特性となるため、磁石のNとSが逆転しても同じ動作をします。この特性を利用し非接触で高精度で信頼性の高いデータが取得できます。また、この非接触での検知が可能な点を活用し、開閉の検知や回転検知、位置検知などさまざまなアプリケーションに活用いただけます。

出力タイプ

デジタル出力

弊社のセンサは、ICとAMR素子と同じ基板上に形成しております。AMR素子のアナログ信号をICによりデジタル処理を行い、出力はHi・Loレベルのデジタル出力化しておりますので、お客様での信号処理は不要です。

AMR(磁気)センサの感度は?

感度について

AMRセンサの感度は、AMRセンサがON(またはOFF)する磁力の強さです。0(ゼロ)もしくは弱い磁界でOFFしていたAMRセンサがONする時の磁力をON感度(Hon)、強い磁界でONしていたAMRセンサがOFFする時の磁力を感度(Hoff)といいます。AMRセンサの感度は個々のAMRセンサで異なり、データシート上のHon・Hoffはその製品がどの範囲に入っているかを示しています。

例えば、MRMS501A-001の感度規格は「Hoff:0.5mT~Hon:2.5mT」になります。

AMRセンサのメリットとは?

感度やサイズのラインアップが豊富

感度や応答性、消費電流のラインアップが幅広いため、用途に応じて最適な製品をお選びいただけます。
製品一覧はセレクションガイドをご確認ください。

フレキシブルな配置&デザインに対応できる

AMR(磁気)センサは、磁石のN極とS極が逆転しても、センサ動作は変わりません。
このように小型で高精度なAMRセンサの特性は、ホールICに比べて感度エリアを広く取れるため、磁石とセンサの配置がよりフレキシブルで、筺体や実装時の取り付け誤差を吸収できます。
又、リードスイッチのような機構部品ではないため、小型かつ高い信頼性を確保しています。
詳細は「基礎知識-リードスイッチとの違い」をご確認ください。

磁気センサの適用メリット

磁力線は目に見えません。プラスチックなどの非磁性体は磁力線が吸収されることなく反対側へ透過します。これらの特徴を生かして検出できるのが磁気センサです。例えば、下記のような適用が容易にできる事がメリットです。

小型でスイッチがどこにあるのか見えない

ノートパソコンの開閉検出やセキュリティ機器の動作設定

シーリングが重要な構造物に最適

ガスや水などの回転検出

防水構造にしやすい

ウェアラブル端末の電源スイッチ

※センサ単体で消費電流が必要