導電性高分子アルミ電解コンデンサパネルの使用例

パネルの市場トレンドと課題

パネルの使用例のイメージ画像
市場トレンドと課題の画像

コロナ禍以降、在宅勤務やリモートワークが定着したことで、PCモニターなどに使用されるパネル市場は今後も安定した需要が期待されます。
そして、ゲーミング用途などの高スペックディスプレイにおいては、より高精細な画像や高速画像表示機能が求められています。
高解像度や高リフレッシュレート機能実現のためには、信号処理回路の進化が必要です。近年では電源回路の大電流化がトレンドとなっており、よりシビアな電源ノイズの抑制電圧変更安定設計信頼性が課題となっています。

ムラタの高分子コンデンサ ECAS シリーズの特長

ムラタの導電性高分子コンデンサ(ECASシリーズ)は、低ESR、低インピーダンス、大容量という特長を有しています。さらに、静電容量のDCバイアス特性がなく、温度特性も安定しているためリップル吸収、平滑、過渡応答性能に優れています。これにより、部品点数の削減や基板面積の縮小に貢献します。

使用回路例

下図のような回路でご使用いただけます。

使用回路例の図1

ECASシリーズを使用するメリット

1 低リップルノイズ

低ESR特性を有するECASシリーズは、リップルノイズ除去性能に優れています。

低リップルノイズの図 【シミュレーション結果】

2 負荷変動に対する電圧変動安定性

大容量特性を有するECASシリーズは、電流量の大きなアプリケーションにおいて負荷側の変動に対する安定性に優れています。

タンタルコンデンサを用いた場合
ECASシリーズを用いた場合

3 信頼性

ECASシリーズはタンタルコンデンサに比べて安定した信頼性を有しており、セットの安定した動作に貢献します。

信頼性のグラフ ※ 試験条件:高温負荷

他のコンデンサとの比較

1 タンタルコンデンサとの比較

低ESR

ECASシリーズはタンタルコンデンサに比べて低いESRであるため、より小さいリップルノイズを実現できます。

低ESRのグラフ

2 MLCCとの比較

大容量による数量削減

ECASシリーズはMLCCに比べて大容量かつ電圧依存性がないため、多数のMLCCを使用しているアプリケーションにおいて員数削減、セットの小型化をすることができます。

Item トータル実効容量@12V 個数 トータル面積
ECAS 100uF/16V 100 1 31.39
MLCC 47uF/16V 99 9 72

温度変化・電圧変化に対する容量安定性

MLCCは直流電圧や温度が変化すると実効容量が変化します。
それに対しECASシリーズは、直流電圧や温度に対する容量変化がほとんど無いため、安定した電源設計にご利用いただけます。

温度変化・電圧変化に対する容量安定性のグラフ1
温度変化・電圧変化に対する容量安定性のグラフ2

低騒音

ECASシリーズは圧電効果による機械的な振動が無いため、MLCCに比べて極めて音鳴きが小さく、耳障りな異音問題を解決できます。

使用回路例の図2
  1. 従来型のMLCCのイメージ画像
  2. ECASシリーズのイメージ画像

アプリケーションノート

パネルの使用例のPDF資料もご用意しております。
以下よりダウンロードしてご活用ください。

パネルのアプリケーションノート (PDF: 0.3 MB)