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第4章では、ノイズの空間伝導とシールドを取り上げました。また、ノイズを説明するときに使われる電磁気的な概念を、併せて紹介しています。取り上げたトピックスと概念の関係は以下のとおりです。
【図4-5-1】各トピックスの関係
ノイズが放射するにはアンテナが必要ですが、アンテナは物理的な形状により特性が変化し、回路的に表現することが難しい部分です。このことがノイズ問題を理解したり、設計したりすることを難しくしています。ここではノイズが空間伝導する全体像を把握していただくために、アンテナの部分をごく単純化して解説しました。 説明では、ノイズの発生に主眼を置いていますが、ノイズを受信する場合にも同様の概念は役立ちます。ノイズを放射しやすいアンテナは、ノイズを受信しやすいアンテナと言えます。 ノイズがアンテナに伝わると放射するのは当然であり、一般に電子機器はできるだけ伝わらないように、配線がアンテナにならないように設計されます。それでもノイズが問題になるのは、ノイズの電流が想定外のルートを通るためと思われます。この現象は、ノイズのモードの変換で説明されています。次の章ではノイズのモードとモード変換の紹介をします。
【図4-5-2】第4章のまとめ
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